このページは広島市西区にある漢方薬局ハーブスの黄体機能不全に関する情報ページです。
ここでは黄体機能不全の基礎体温、診断基準、原因、特徴、治療に用いる漢方薬、妊娠された患者さんの体験談(喜びの声)などを載せています。
ぜひ参考にしてください。
黄体機能不全とは
卵巣内で卵を包んで育てている部分を卵胞と言います。
この卵胞から排卵が起こった後のものを黄体といいます。
その黄体から分泌されるホルモンが黄体ホルモンです。
この黄体ホルモンの分泌が不十分であったり、その黄体ホルモンの指令を受け取る子宮内膜の感受性が何らかの原因で低下することによって子宮内膜に異常がある場合を黄体機能不全といいます。
多くの場合、基礎体温を測ると高温期が一般的な女性に比べて低い、高温期を維持する期間が短いなどの状態となり、不妊症や不育症(習慣性流産)の大きな原因の一つとなります。
黄体機能不全の基礎体温
黄体機能不全の方の基礎体温のグラフにはいくつかのパターンがあります。
ここではその代表的ないくつかのパターンを書いてみたいと思います。
①基礎体温の高温期が途中で下がる
さらに悪化すると
落ち込みの度合いや落ち込む箇所が増えてきます。
②高温期の期間が短い(10日以下、12日以下と定義しているものもあります)
③基礎体温の温度差が0.3度未満
黄体機能不全の診断基準
黄体機能不全の診断基準としては次のようなものがあります。
- 基礎体温の高温期と低温期の温度差が0.3度未満
- 高温期の期間が10日未満(文献によっては12日未満というものもあります)
- 高温期に一時的に基礎体温が低下するパターン
- 黄体ホルモン(プロゲステロン:P4)の高温期(排卵後5日目~9日目の間)における値が10ng/ml未満
- 高温期に入るころの子宮内膜の厚みが8mm以下
黄体機能不全が生じる原因
FSH(卵胞刺激ホルモン)・LH(黄体形成ホルモン)の分泌不足
FSH(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体形成ホルモン)は脳下垂体から分泌されるホルモンですが、ここでの分泌が低下すると、卵巣内の卵胞への刺激が不十分となり、その結果、卵胞の成熟が不十分になったり発育のスピードが遅くなったりします。
その結果として卵胞から排卵が起こることによって生じる黄体の成熟も不十分になったりするわけです。
結果としてその黄体から分泌される黄体ホルモンの分泌も不十分となったるするのです。
卵巣(卵胞)のFSH・LHに対する感受性の低下
西洋医学的には原因ははっきりとはしませんが卵巣(卵胞)のFSH・LHに対する感受性の低下する場合もあります。
これは漢方的な解釈をすれば比較的簡単に説明できますがこれらのホルモン刺激に対して卵巣(卵胞)が十分反応しないため黄体の発育が不十分となり結果として黄体ホルモンの分泌も低下するのです。
黄体ホルモンに対する子宮内膜の感受性の低下
黄体の機能は正常で黄体ホルモンの値も正常でも子宮内膜の黄体ホルモンに対する感受性が低下していると基礎体温が十分に上がらなかったり、高温期を長く維持することができない状態がおこります。
臨床で見かける基礎体温から見る黄体機能不全の特徴
高温期の温度が36.7度に届かない(36.5度~36.7度の間)でほとんど推移する
高温期でだいたいが36.7度を超えるが途中で必ず基礎体温が下がる
高温期を12日以上維持することがない
漢方から見た黄体機能不全の特徴
漢方的な視点に立つと黄体機能不全の患者さんの特徴としては気虚(エネルギー不足)もしくは血虚(栄養障害、女性ホルモン不足)、腎虚(老化)などの原因があることがおおいのです。
そのため治療としては補気(エネルギーを補う)or補血(栄養障害の改善、女性ホルモンの異常の改善)する漢方薬を用いるのが一般的です。
ただし用いる薬はご本人の体質などのよって異なりますし、基礎体温の形によっても異なります。
黄体機能不全に用いる代表的な漢方薬
気虚(エネルギー不足)
補中益気湯など
血虚(栄養障害、女性ホルモン異常)
当帰芍薬散など
腎虚(老化・基礎代謝の低下)
鹿茸製剤など
黄体機能不全の治療を受けられて妊娠された患者さんのお喜びの声
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以上が広島市にある漢方薬局ハーブスの黄体機能不全に関する内容です。
ここでの基本的な内容はあまり変わらないと思いますが、体験談や関連ブログなどあれば随時更新する予定です。
また見に来てください。