『新型コロナに感染した人と感染ていないのに感染したのではないかと不安になって似た症状を出す人の症状の違いについて』書きます。
けっこう長いタイトルになってしまいましたが、私の薬局にはこの種類の電話が毎日数件かかってきます。
具体的にはどんな内容かというとほぼ下記のような内容です。
『私、今のどが痛いんですが、コロナになっていないですか?』
全員私の薬局の患者さんです(笑)
そして全員心配性です(笑)・・・まあ当たり前ですよね
最初はあまり気づかなかったのですが、年単位で同じ質問を受けていると、この質問をされるタイプの方の症状にはちょっとした傾向のようなものがあるので、それを知っておくと、日々の過剰な心配は減らせられるかもしれないと思い書いてみることにしました。
この症状を言われる患者さんの症状を聞いてもう少し詳しく聞いてみるとコロナウイルスが感染した時とは異なる症状を出していることが多いのです。
その症状を具体的に列記していきます。
・熱は出ていないことが多い、出ていても37℃くらい(微熱)
・朝になると症状(喉の痛み)は消えている
・のどの痛みの部位がコロナになった患者さんと比べると手前に出る
・のどが痛みも具体的症状を聞くと微妙に違う
つまり喉の痛みに関して詳しく知っておくことが大事なのです。
新型コロナウイルスに感染した患者さんの症状に発熱と喉の痛みが出るのは新聞やテレビその他の情報でも広く知れ渡っている情報ですよね。
不安から似た症状を出すタイプの人はこの情報から無意識に自分の身体をそっちに寄せてしまうのです。
ただし、良く聞くと喉の痛む部位が異なるのです。
本当に新型コロナに感染した人が痛む喉の部位は、唾をのみ込んだ時に痛む場所なのでかなり喉の奥の部分なのです。
しかし、感染ていないのに感染したのではないかと不安になって喉の痛み症状を出す人の症状の場所は喉のもっと手前の場所なのです。
そして新型コロナに感染した人の喉の痛みははっきりと痛いのです。
ところが、不安から新型コロナにかかったと思っている人の症状は痛いというより、痒かったり、イガイガしたり、喉が張ったり、詰まったりするような症状であることが多いのです。
このストレスがかかった時(不安を感じた時)、上記のような症状(喉が痛いというより、痒かったり、イガイガしたり、喉が張ったり、詰まったりするような症状)が出ることは漢方的には良くあることで、この症状には梅核気(ばいかくき)という名前がついています。
梅核気(ばいかくき)とは、喉に梅干しが詰まったような感覚が本人の自覚症状としてはあるけれども、レントゲンなどの画像をには全く映らないもので、別名をヒステリー球とか西洋医学的な病名では咽喉頭神経症と言われたりします。
もう少しわかりやすく言えば、喉のあたりが神経過敏になっている状態なのです。
この症状が出るのは漢方では気滞(きたい⇒気の流れが滞っている)という状態で、今の言葉で簡単にいえばストレス状態なのです。
このストレス状態によって生じた梅核気(ばいかくき:喉のつまり)を軽減・改善させる漢方薬も昔から伝わっています。
その最も代表的な漢方薬が半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)なのです。
半夏厚朴湯にはいくつもの組み合わせがあるので、一般の方がばっちり合う薬を見つけるのはなかなか難しいのです。
そのため、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)が合うタイプの人の養生法を一つだけ紹介します。
それは・・・仲の良い人といっぱい話すことです。
ぜひ、実践してみてください!!