不妊症の患者さんが来られました。

この患者さん、今までに体外受精の採卵を4回されたことがあるのです。

一番最初に体外受精を行ったのは今から約2年前で、その時には12個採卵できて、そのうち初期胚が3個と胚盤胞が2個できました。

それらの卵を何回かに分けて返したのですが、結局うまくいきませんでした。

そのため、また次の採卵を行ったそうです。

その際に採卵できたのは9個で、その中で、胚盤胞までいったものが3個だったそうです。

この卵も戻してみましたがうまくいかず、また次の採卵を行うことになりました。

この時に採卵できたものは13個と多かったのですけれども、胚盤胞までいったものは最終的に3個でした。

そして、なおかつ、この時の卵は染色体異常があるということで卵を返すこともできませんでした。

そこで再び約1年前に4回目の採卵を行ったのでした。

この時は採卵できた数そのものも4つと、今までに比べて非常に少なく、胚盤胞になった卵は結局0でした。

このように、体外受精を何度もしても思うような結果が出ない。

そして、この方は別の漢方薬局で漢方薬を飲んでいたそうなのですが、それにも関わず、どんどん体外受精の成績が悪くなってきているため不安になって漢方相談に来られたのです。

漢方治療イメージ

そこで、私の薬局でも基礎体温瘀チェック、病院の検査データのチェック、漢方的な問診などを行いました。

そして、さらに今まで飲んでおられた漢方薬をチェックしてみると・・・基本的に今まで飲んでおられた漢方薬は合っていました。

しかし、この方の場合は、今まで飲んでおられた漢方薬だけでは足りない気がしたのです。

そこで、今まで飲んでおられた漢方薬はそのまま継続していただいて、なおかつ、私の薬局で1種類漢方薬を追加することにしました。

その漢方薬を飲み始めてから約3ヶ月後に再び採卵をすることになったのです。

まだ体質改善としては十分ではないかもしれませんが、今までよりは多少は良くなっているのではないかと思っていました。

そして、採卵して体外受精を行った結果がちょうど漢方相談中に病院から送られてきたのです。

その結果は・・・ 12個採卵できて胚盤胞までなったものは5個もありました。

今まで体外受精を行った結果の中で最も良い結果でしたなおかつ、前回胚盤胞は0だったので、本当に良かったです。

正直、6個胚盤胞になったら、2個同時に返しが3回できるのでちょっとそれを期待したのですが、それでも、今までよりはかなり良かったのでほっとしました 。