早発閉経の人が高齢になったらどうなるのでしょうか?
これは早発閉経と高齢不妊の違いについて理解しないと分からないと思います。
早発閉経と高齢不妊の違い
早発閉経と言うのは一般的に40歳若しくは43歳未満で月経が1年間来なくなっている状態です。
FSH(卵胞刺激ホルモン)の数値などで言えばFSH(卵胞刺激ホルモン)の数値が150(MIU/ml)を超えてくると間違いなく早発閉経と考えられます。
一方、高齢不妊とはどのような状態かというと、35歳以上で不妊症の場合を指します。
35歳以上の不妊症というのをひとくくりにすると非常に幅が大きいです。
35歳の不妊症の人と45歳の不妊症では全く体の状態が違っている可能性が高いです。
35歳の不妊症の人は一般的な不妊症と同じような状態である可能性が高いです。
しかし45歳の不妊症の患者さんは早発閉経と同様にFSH(卵胞刺激ホルモン)が上昇していたりする可能性が高まります。
場合によっては生理月経がこなくなっている可能性もあります。
それでも早発閉経に比べれば状態としては良い可能性が高いです。
しかし30歳の早発閉経の人と45歳の高齢不妊の患者さんでは違っている可能性のある部分が1点だけあります。
それは年齢による卵の劣化の状態の違いです。
当然生まれた時から女性と言うのは卵を持って生まれてきます。
そのため 30歳の人は30年卵を持ち続けているわけです。
同様に45歳の人は45年たまごを持つ続けているわけです。
そのため、可能性としては30歳の早発閉経の患者さんよりも45歳の高齢不妊の患者さんの卵が劣化している可能性があるわけです。
もし30歳の早発閉経の人が45歳になったらどうなるのか?
そうすると閉経状態でなおかつ卵の劣化も激しいので相当難しくなると思います。
そのため、早発閉経の人は高齢になると治療が日々非常に厳しくなっていくと思います。
そのため、そうなる前にできるだけ早めの治療をした方が良いわけなのです。