ピックアップ障害はキャッチアップ障害とも言われています。
ピックアップ障害は不妊症の原因の一つとされていますけれども西洋医学的にも実際にそれが起きているのかどうかはっきりと捉えることはできません。
ピックアップ障害は病院の不妊検査で特別な問題が見当たらないにも関わらずなかなか妊娠しない時にピックアップ障害があるのではないかと可能性について言われるだけです。
実際に治療法も特にありません。
ここではピックアップ障害と基礎体温の関係について書いてみたいと思います
ピックアップ障害の基礎体温は存在するのか?
残念ながらピックアップ障害を特定するような基礎体温の特定のグラフはありません。
しかしピックアップ障害を起こすと言われている疾患の基礎体温のグラフの傾向というのは存在します。
そのためピックアップ障害を起こす疾患の基礎体温のグラフから間接的にピックアップ障害の可能性を推測することはできるかもしれません。
そのためここではピックアップ障害を起こす可能性のある疾患と基礎体温について書いていきます。
卵管閉塞・卵管狭窄
卵管閉塞はその名の通り卵管が詰まっている疾患で卵管狭窄は卵管が狭くなっている疾患です。
卵管閉塞・卵管狭窄は癒着を併発していることが多い疾患です。
卵管閉塞・卵管狭窄の基礎体温
卵管閉塞・卵管狭窄の時の基礎体温というのは 低温期から高温期にゆっくりと上がっていく、ギザギザしながら上がっていくグラフを描きやすいです。
このようなグラフの形というのは高プロラクチン血症や黄体機能不全でも 起こる基礎体温のグラフです。
そのため黄体機能不全や高プロラクチン血症がないことが前提になります。
もし、病院でこれらの検査を行ったことがないのであれば一度産婦人科を受診して一通りの検査を受けてみるのことをお勧めします。
卵管閉塞・卵管狭窄をもっと詳しく知りたい方は➡卵管閉塞
黄体機能不全をもっと詳しく知りたい方は➡黄体機能不全
高プロラクチン血症をもっと詳しく知りたい方は➡高プロラクチン血症
子宮内膜症(チョコレート嚢胞・子宮腺筋症)
子宮内膜症はできる部位によってチョコレート嚢胞となったり子宮腺筋症となったりします。
子宮内膜症は子宮内膜が子宮の内膜以外の場所にできる病気のことです。
それが卵巣内にできればチョコレート嚢胞になり、子宮の筋肉の内側にできると子宮腺筋症となるのです。
この子宮内膜が腹腔内にできると卵管閉塞・卵管狭窄の原因になりますし、それが卵巣の外側で起こるとピックアップ障害を起こす原因になるのです。
子宮内膜症の基礎体温
子宮内膜症の基礎体温のグラフは高温期が高い、低温期が高い、高温期が生理になったにもかかわらずなかなか下がらないといった形を描くことが多いです。
ただしこのような基礎体温は子宮筋腫でも似たような基礎体温のグラフになることがありますので子宮筋腫がないことが前提になります。
もし病院で子宮内膜症や子宮筋腫の検査を受けたことがないのであれば産婦人科で一度検査を受けてみることをお勧めします。
子宮内膜症をもっと詳しく知りたい方は➡子宮内膜症
子宮筋腫をもっと詳しく知りたい方は➡子宮筋腫
まとめ
ピックアップ障害の時の基礎体温というのはわかりませんし、ピックアップ障害直接調べるような検査もありません。
しかしピックアップ障害を起こす疾患の基礎体温というのはいくつか確認されています。
そのため、もしそれらの形に近い基礎体温のグラフを描いているようであれば産婦人科にかかって検査を受けてみることをお勧めします。
ただし、ピックアップ障害そのものを治療する方法はありません。
そのためもしピックアップ障害の可能性が高い場合はピックアップ障害の影響を受けない体外受精にステップアップすることが望ましいと思います。