早発閉経(早期閉経・早期卵巣機能)で妊娠するためには、今までの経験から考えて自然妊娠は難しいと思います。人工授精も正直難しいと思います。それはなぜなのか?

 

それは排卵する時期を予測できないのです。早発閉経(早期閉経・早期卵巣機能)というのは通常より早く閉経した状態を指す言葉です。閉経というのは1年以上排卵が来なかった場合に診断名が付けられます。つまり基本的に放っておけば排卵しない状態なのです。そのためそのような状態でタイミングをとって妊娠するというのは奇跡に近いと思います。相当可能性は低いということです。

 

排卵しないんだったら妊娠なんてハナッから無理じゃん!!って思うかもしれませんが、早発閉経(早期閉経・早期卵巣機能)の患者さんでも卵巣に適度な刺激を与えると、本当に時々ですが卵が育ったリするのです。

 

それ全員?と聞かれると・・・ですが、採卵できるレベルまでだったら来ている患者さんの半数以上はそうなっています。現在のところ・・・しかし、その卵がちゃんと受精するのか?受精した卵が着床するのか?妊娠するのか?出産するのか?というようにグレードが上がってくると確率は下がってきます。

 

自然周期でもホルモン剤を使いますが、それは適度な刺激を与えるために最小限必要なものです

つまり早発閉経(早期閉経・早期卵巣機能)の患者さんでも、適度な刺激を与えれば、そこそこの確立で卵が育つことが起こることがあるということです。

しかし実際のところ早発閉経(早期閉経・早期卵巣機能)の患者さんはほとんどの場合、1年に1度も生理は来ません。というか何年も来ていない人の方が圧倒的に多いと思います。ホルモン剤で無理無理起こしていることの方が圧倒的に多いと思います。排卵が来ないから早発閉経なのです。

早発閉経(早期閉経・早期卵巣機能)の患者さんの場合、卵胞が育っても排卵までに至らないケースが多い

早発閉経(早期閉経・早期卵巣機能)の患者さんの場合、卵胞が仮に育っても排卵までに至らないケースが多いということなのです。これは卵巣の中でひっそりと起こってることなので本人さんは気づかないですよね。でもその育った卵はやはり卵なので、受精して妊娠する可能性はあるわけです。早発閉経の患者さんはその卵を採卵して受精させて培養して育ててから戻すことで妊娠が可能になるのです。このようにその卵を採卵して培養する治療法は体外受精しかないのです。

早発閉経(早期閉経・早期卵巣機能)の場合、体外受精の病院はどこでも良いわけではない

結局卵巣にその適度な刺激を与えることがなかなかむずかしいのです。刺激しすぎてもダメ、刺激しなさ過ぎてもダメなのです。早発閉経の患者さんはその排卵に適する刺激のストライクゾーンが非常に狭いのです。その適度な刺激というノウハウを持っている病院・クリニックは少ないのです。そういう病院・クリニックは多くの場合自然周期による体外受精をベースにしたもしくは特化した病院・クリニックの場合が多いのです。

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