若年性更年期と命の母について

今日は若年性更年期と命の母について少し書いてみたいと思います。

若年性更年期というのは別のところでも少し書いたと思いますけれども、通常なら40代ぐらいから始まる更年期がもっと早い段階で起こることを言います。

実際には20代から30代ぐらいで起きる更年期のことをさします。

しかしこれは医学的に厳密な定義があるのではなく、一般的にそう言われているようなものです。

さて、若年性更年期に命の母がいいのかということですけれども、ちゃんと命の母のホームページにも若年性更年期について触れられていますので、その部分も意識して作られているということだと思います。

そもそも命の母は更年期障害のために作られた漢方薬ですから、当然若年性であっても同じ更年期障害ですから同様に、効く可能性はあると思います。

 

それではこの命の母が更年期障害にどのように効くかについて漢方の専門家としての立場から書いてみたいと思います。

まず更年期障害というものについて書いてみたいと思います。

とりあえず、更年期障害でよくある症状について挙げてみます。

更年期障害で最も多いのはホットフラッシュと言われるものです。

急にカーッと熱くなって汗がポタポタ 出てくるような症状です。

これがあまりにもひどいと、寝てる間に二度三度と着ている下着や寝巻きなどを変えないといけない人もおられます。

それ以外に、手足の冷えもしくは腰から下が冷える、動悸、息切れ、寝つきが悪い、途中で目が覚めてしまう。

特別な理由もなくイライラしたり、以前よりも怒りっぽくなってしまっている。

特に理由もなく気分が沈んだり、不安になったり、憂鬱になったりする。

めまいイメージ

突然めまいなどが生じたりする

以前よりも耳鳴りがひどくなった

特にキーンというような耳鳴りが多い

以前よりも疲れやすくなった

もしくは体がだるくなったりしている

突然、不正出血が出て止まらなくなる

もしくは生理の量が極端に減ってくる

生理が来なかったと思ったら短い期間で何度も来る

このような様々な症状が 更年期障害の場合にはあります。

さてそれでは命の母に含まれている生薬や成分について解説してみたいと思います。

命の母の特徴の一つはビタミン剤が多く含まれているということです。

ビタミン剤の個々の効能についてここでは特に説明しないですけれども、基本的な考え方としては神経系を正常に働かせるということがあります。

つまりビタミンの不足すると神経系が正常に働かない可能性があるのです。

そのためビタミンを 加えることによって神経系の本来の働きをさせようということなのです。

ただしもともと食事が十分バランスのとれた食事であればビタミンは十分体にあるわけですから、これがあってもなくても関係ないということになります。

もしビタミンが不足していて神経系の働きが正常に働いてないのであればそれは助けになると思います。

体質改善イメージ

さて、では漢方の生薬について説明します。

ここで行う漢方の生薬の説明というのは命の母に書かれている効能とは若干違う部分がありますけれども、私の漢方的解釈ではこうなるという風に理解してください。

更年期障害の中で かなり症状として多いのはホットフラッシュです。

顔がのぼせたり、急に暑くなったり汗がバート出たりする症状です。

これは 一般的に言うならば、自律神経の失調によって起こるような症状です。

そのため自律神経調整するような漢方薬が必要になるということになります。

漢方で自律神経を調整するような働きを持つ生薬は理気薬とか疏肝藥というような名前で呼ばれています。

命の母の中で、このような作用を持つ生薬は桂枝とか香附子とかになります。

それ以外に急に赤く、暑くなったりするのは上の方に血が上っているためです。

そのためこの血をおろすような作用のものが必要になります。

その代表的なものが大黄であったりします。

それ以外に更年期障害というのは漢方的に言うと結局血がが足りないということが大きな原因になっています。

これによってどんな症状が起こるかと言うと生理が極端に遅く来たり、生理の量が極端に減ったり、突然出血が止まらなくなったりします。

こういったものが血虚によって起こる症状です。

こういうものに対しては芍薬、当帰、川芎などの補血する生薬が働きます。

それ以外に更年期障害の方にはやる気の低下や体の倦怠感などが現れることがあります。

こういったものというのは漢方的には気虚とか血虚とか言われるように、エネルギーが足りない、血が足りないというようなことが原因で起きたりします。(漢方で血が足りない血虚の状態は女性ホルモンが足りない状態を指していると考えられます)

この中の気虚に対応するものが高麗人参であったり、血虚に対してはで先ほどの川芎、芍薬、当帰などであったりします。

また、更年期障害にはめまいや頭痛といった症状も出やすいです。

こういう症状は主に水毒が原因で起きてることが多いのです。

水毒とは体の中の 余分な水が悪さをして病気を起こさせたりするということです。

そのため利水薬と言って、水毒を取り除く漢方薬を用いることでめまいや頭痛などが緩和したりすることがあります。

そのような作用を持っているのが蒼朮、白朮、呉茱萸、半夏などです。

また更年期にはのぼせと同時に冷え性も出たりすることがあります。

冷え性を起こす原因というのは様々ありますけれども、よく起こす原因としてあげられるのが瘀血という血流障害の問題や血虚という問題、そして物理的な冷えみたいなものでも起きたりします。

瘀血が原因で起きる冷え性の場合は、血流良くするような漢方薬を使います。

先ほど挙げた川芎や紅花などにそのような作用があります。

また、血虚の場合は先ほど挙げました芍薬や当帰などでその効果が現れます。

また、物理的な冷え性には呉茱萸がとても温める作用があるので有効です。

このように様々な 原因や症状に対して治療する生薬が命の母には含まれています。

様々な効能のある命の母ですけれども、実際に更年期障害にはどの程度の効果があるのでしょうか?

またこの薬は試してみる価値があるのでしょうか?

私の個人的な見解言えば、症状にもよりますけれども、症状が軽いのであれば試してみる価値はあると思います。

命の母の特徴はつまるところいろんな症状に対して対応するようにたくさんの生薬が含まれているところです。

そのため、広く多種多様な症状が軽めにある場合には向いていると思います。

けれどもこれだけたくさんの症状ではな、すごく限られた症状が強く出ている場合には、対応しきれるほどの 生薬の種類や量が入っていないため、症状を抑えきれない可能性があると思います。

そのためこの中のすごく限定された症状が激しく出ている場合には命の母では難しいと思います。

それも含め自分の状態がいまいちよくわからい場合はまずは服用してから考えてもよいのではないか?と思います。

もし命の母を服用されるのであれば、まずは1か月間を目安に服用されたら良いのではないかと思います。

例えば早発閉経の方が不妊治療の一環で服用されるとするならば、そんな一か月とかでは結果は出る理由はないですけれども、更年期障害の様な自覚症状がはっきり出ている場合には一ヶ月で治りはしなくても、ちょっといいとか良くないとかははっきりわかると思います。

更年期障害の場合、正直言えば一か月服用して効果がなければ2ヶ月3ヶ月呼んでも多分変わらないと思います。

大体、治りはしなくても2週間程度服用すればなんとなくいいとか悪いとかは分かってくると思います。

そのためまず一か月ぐらいを飲んでみて続けるかどうかを考えられたら良いのではないかと思います。

もしそれで十分な効果が出なかったと思われたら、専門の漢方薬局に相談に行かれれば良いのではないかと思います。