ご紹介で、新しい患者さんが来られました。

この方、40歳を越えた頃から肌荒れを起こすようになったそうです。

特に、排卵前と生理前に悪化するそうです。

それ以外に、ここ数年で急激に太り、脂肪肝になり、身体のだるさがひどくなりと様々な症状が出てきたそうなのです。

その中で特に気になるのが、肌荒れということだったので、これを軸に治療するとにしました。

そこで、お肌に関してさらにお話をお伺いすることにしました。

そうすると、肌荒れを起こしているのは、ほぼTゾーンの部分で、化粧をされているので見た目からはよく分からないのですが、かなり赤くなっているそうです。

そして、その部位が痒いのだそうです。

そして、排卵前と生理前にさらに赤みを増し、それに伴って痒みも増すそうです。

それ以外にも、問診を行い、更年期障害が関連しているだろうとは思いました。

ただ、更年期で皮膚に出る症状に用いる漢方薬は案外あるのです。

そこで、肝臓の状態が良くないことと、問診をおこなった感じから情緒的な問題も関係しているのではないか?

と思い、そこら辺を重視した漢方薬にしてみました。

そして、2週間分お出しして、再度来ていただいたのですが、患者さんの感想としては、あまり、ピンときていない感じでした。

しかし、私の感覚としては、合っている気がしたのでもう少し同じ漢方薬で引っ張ってみることにしました。

そして、さらに2週間後に来られた際に様子をお伺いすると・・・
やっぱり、あんまりピンと来ていないようでした。

あれ?ちょっと違うのか?迷いがでてきました。

ただ、この日は患者さんがスッピンでわざわざ来てくれていました。

そこで実際、スッピンをみてみると、私が思っていた以上に悪い状態でした。

本当にTゾーンにクッキリと赤みが出ていて、痒そうです。

そして、鼻の部位は酒さ鼻(酔っぱらいのおじさんの鼻が慢性的に赤くなった状態)と見間違えるくらい赤いのです。

今までは顔全体にフォーカスして漢方薬を選んでいたのですが、このTゾーンを意識して漢方薬をチェックしなおすと合いそうな漢方薬が変わりました。

やはり、更年期障害に用いるものですが、今回の漢方薬は冷えのぼせに使う漢方薬にしました。

これを2週間分服用していただくことにしました。そして2週間後来られた際に様子をお伺いすると・・・

排卵までの低温期は顏の赤みと痒みは今までよりも落ち着いていたそうです。

ただ、症状としては生理前の方が強めに出るそうなので、お薬は同じで、少し漢方薬を増量しました。

それで、さらに2週間様子をみていただくことにしました。

そして2週間後来られた際に様子をお伺いすると・・・

見た目は随分良くなっています。

特にTゾーンの眉毛のある付近から鼻筋あたりまでは赤味が消えています。

鼻そのものはまだ赤いですが、それも明らかに赤味が落ちています。

ただ、まだ赤味は引いても痒みはあるそうです。

しかし、チェックしてみても、現時点ではこの漢方薬が合っているようなので、同じ漢方薬で様子をみることことにしました。

でも、症状が良くなってきて良かったです。