不妊治療で失敗しないための病院選びを8つの重要ポイントに絞って説明します。
ここで書かれていることは私の漢方薬局に来られた1000名弱の不妊症の患者さんから聞いた生の声をもとにそのエッセンスをまとめたものです。
そのため他の一般的な病院選びのページよりも具体的で実用的な内容となっています。
なぜ不妊治療で病院選びが重要なのか?
なぜ不妊治療で病院選びが重要なのか?病院選びによって妊娠できるできないが大きく関わってくるからです。
これは不妊治療をされていない方にもわかりますよね。
実はもう一つ重要なことがあるのです。
それは、不妊専門の病院に通っ不妊治療を始めればすぐに妊娠するわけではないのです。
不妊治療をすでに始められている方はお分かりだと思いますが、自分が思っていたよりも不妊治療は長くかかるのです。
そのなかで焦りや不安、不満などが溜まっていきます。
もしあまり十分に調べずに安易に病院を決めてしまって結果が伴わなければ、不妊治療そのものに対する気力が続かず途中で断念される方もおられるのです。
しかし、不妊治療に限って言えば間違いなく、少しでも若いうちに治療を受けられた方が妊娠しやすいのです
そのため、病院の治療だけでなくその対応なども含め、よくよく理解したうえで不妊治療を始められることが不可欠で、
そういう意味でも不妊治療の病院選びはとても重要なのです。
不妊治療の病院選びの8つの重要ポイント
ポイント1 不妊治療をする、しないは別として最初の検査だけはしっかりとした病院で受けておくことが重要
不妊治療を現時点でする?しない?も含め、最も重要なのは現在の自分自身の身体の現状の把握です。
まず、自分自身の身体がどうなっているかで病院選びは大きく変わってきます。
私は毎月生理が来ているから大丈夫!!と思っていた方が、実は無排卵月経だった・・・
それもいつから無排卵だったのかわからない。
以前近くの婦人科の病院に行ったときにはまだ若いから大丈夫と言われ、ちゃんとした検査は受けたことなかった等
このように40歳を目前に不妊治療を始めようとしたら、すでに不妊治療が難しいという状況に追い込まれたという患者さんもおられます。
不妊治療に関して気になっているのであれば、まずはしっかりした不妊専門の病院・クリニックで検査だけは受けてみてください。
ポイント2 妊娠率が高い病院の妊娠率はほとんどが体外受精のデータなのでタイミング療法と人工授精の方には参考になりません
せっかく不妊治療を受けるなら有名で人気のある病院に通いたいものです。
それらの病院は多くの場合、妊娠率の高い病院なのです。しかしながら、多くの病院で妊娠率を公表しているのはほとんど体外受精に限った話です。
そのため、タイミング療法や人工授精だけするために妊娠率の高い病院にいったとしても、それらの妊娠率は高くはなく、他の病院とさほど変わらないのが実情です。
そのため、ネットで有名な病院や妊娠率が高い病院を調べて通い始めても、人工授精までの治療であれば他の病院と大して変わらないというのが実情です。
妊娠率の高さが気になるのであればそのデータがタイミング療法のものなのか?人工授精のものなのか?体外受精のものなのか?
必ずHP上のデータ(グラフ)などのところに[何年度~受精の治療の結果]などと書かれていますから、確認してみてください。
ポイント3 仕事をされている方は病院の診療時間だけでなく、口コミなどで待ち時間と通う頻度をチェックしておく
仕事をしながら病院に通わないといけない方もおられると思いますが、そこで大事になるのは診療時間ですよね。
夜何時までやっているか?自分の仕事終わりに間に合うか?
土日はやっているか?
広島で多いのは診療は土日休みだけれども注射だけはやってもらえるという感じの病院です。
比較都会に行けば、土日診療のところもチラホラ出てくると思います。
これもとても重要です。
あと重要なのが、待ち時間です。
例えば午前半休を使って病院に行こうとしたとき、当然ですが、午前中に病院を終えないといけません。
しかし、人気のある病院だと、とても混んでいて、診療が午前中で終わらない事があるのです。
そうすると結局1日休みを取らないといけないはめになります。
こういうことが続いてしまうと、有給が足りなくなってしまいます。
そのため、こういう混雑状況に関してはあらかじめ、口コミのチェックと直接受付に問い合わせて、現在の状況を把握してから病院を選ぶことをお勧めします。
そうしないと最悪、不妊治療を続けるために会社を辞めなければならなくなる可能性も出てくるのです。
ポイント4 口コミをみて病院を決めることは大事だが、情報が古いと現在の状況とは異なることがあるので、最近の口コミで判断した方が良い
基本的に口コミの情報は大事です。
しかし、古い情報だと現在のその病院の現状と異なっていることがあります。
特に変わりやすいのは比較大きな病院・クリニックだと、医師、看護師の数やスタッフが入れ替わってしまっていることがあります。
特に病院・クリニックの現在の医師の人数の増減は待ち時間に大きく影響します。
広島でももともと医師4人体制でやっていたクリニックが2名体制になり、もともと少ない一人当たりの診療時間がさらに少なくなり、待ち時間も増え、一人当たりの診療時間が短すぎて何も質問できなくなったという話を聞きます。
これは今年に入っての事なので、なかなか情報が入りにくいかもしれません。こういう場合にこそ口コミが威力を発揮します。
そのためできるだけ新しい口コミを探すことが重要です。
ポイント5 女性の先生かどうかで病院を選ぶよりも経験値で選んだ方が良いこともある
女性の医師の方が相談しやすいのではないか?というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、これも一概には言えません。
相談しやすさの基準に同性というのも確かにあるのですが、それと同時大事なのは相談に答えれることのできる経験値、知識量なども同様に重要です。
話しやすいのだけれど、いざ相談してみると明快な答えが返ってこない。
これは若い経験値の低い女性の先生にありがちですが、これでストレスがたまるものです。
そしてこういうケースは案外あるのです。
ポイント6 どこまでの治療を行うのか考えたうえで病院を選んだ方が2度手間にならなくてよい
不妊治療の病院を選ぶ際、最初の段階で、タイミング療法までなのか?
それとも人工授精までやるのか?
体外受精(顕微授精含む)までやるのか?
それをあらかじめ夫婦で話し合っておかれた方が2度手間にならなくてよいと思います。
というのも、不妊治療専門にされているクリニックや病院でも、人工授精までしか行っていないとこがあるのです。
そうすると、何となく人工授精までのクリニックで治療を始めて、やっぱり体外受精という話になるとまた体外受精までできる病院を探すところから始めないといけなくなるのです。
そして病院を変えると、紹介状があってもかなりの確率で、一から検査を受けないさないといけなくなるのです。
これが特に手間です。
実際にはさほど変化が無いことが多いので、無駄なお金と時間を費やすことになります。
ご注意ください。
ポイント6 体外受精を行わないのであれば通い易さ(距離)や予約の取りやすさで選んだ方が続けやすい
人工授精の妊娠に関するデータとしては妊娠率ではなく、妊娠数を公表していることが多いのです。
中には妊娠率を書いている病院もありますが、その率は病院による差はあまりないのが実情です。
タイミング療法に関する情報になると大体何回くらいのタイミング療法で妊娠するか?のような形式で説明する病院が多いのです(確認してみてください)
体外受精で妊娠率(妊娠実績)の高い病院を選択すると予約がなかなか取れなかったり、待ち時間が異常に長かったりと大変な思いをすることになります。
体外受精をするのであればそれも我慢するしかないと思いますが、タイミング療法や人工授精までの治療しか行う予定が無ければ、
近くの産婦人科で診療時間や予約の取りやすさなど、距離的に通い易いところを選ぶのも考え方の一つです。
ポイント7 いつまで続くかわからないのが不妊治療、なのでできるだけ通うストレスの少ない病院を選ぶことが重要
不妊治療というのは風邪で病院にかかるのとは異なり、自分自身で決めなければ、妊娠しない限り終わりがないのです。
そのため長期間通える視点で病院選びをすることが大事です。
(ただし、地方に行くと、高度な不妊治療を受けれる病院が遠方に1か所しかないとか選択肢のない場合もあります。
そういう場合は仕方がないです。)
多分多くの方がそうだと思いますが、不妊治療そのものが多かれ少なかれストレスだと思うので、それをどれだけ最小限にするかが続ける際、重要になります。
では通うストレスの少ない病院とは
待ち時間の少ない(予約時間通りに始まる)病院・クリニック
これに関しては受付で聞いてもらってもある程度は教えてもらえるのではないかと思います。
口コミがあればさらにそれを確認しても良いと思います。
話しやすい医師(先生)のいる病院・クリニック
不妊治療をすることを知人に話のが嫌でなければ、知人・友人に聞くのが一番です。
もし、人には言いたくないということであれば、妊活の総合サイトの掲示板や不妊治療病院ランキングサイト、口コミサイトを参考にするしかないと思います。
個人病院・クリニックであれば、口コミの古さは問わないですが、複数の医師がいる病院・クリニックの場合はポイント4にも書きましたようにできるだけ最近の口コミを参考にしましょう。
ポイント8 自分の身体の状態にあった病院に通うことが大事(卵巣の働きに応じて病院を選ぶ)
ポイント1にも関連してくることですが、まず自分の体の状態を知り、自分の身体の状態にあった病院・クリニックを選ぶことが何より重要です。
例えばですが、
若い方or卵巣機能が弱っていない方はホルモン補充療法が主体の病院、卵巣機能が低下傾向の人や超高齢(45歳以上)は自然周期(ホルモン補充を行わない治療)の病院がおすすめです
どんなに有名で妊娠率が高く腕がよいと評判でも、自分に合わない治療を行うと、なかなかうまくいかないことが多いです。
それでも、年齢的に若く卵巣機能が十分働いていれば、多少あっていない治療でも妊娠にまで至るケースはかなりあります。
しかし卵巣機能が極端に低下してきた人は治療法を誤ると一気に卵巣機能の衰えが加速します。
そのため、そういう方は病院選びはとても重要になります。
まとめ
いかがでしたか?
不妊治療の病院選びでその病院やクリニックなどの規模や形態、総合病院かそれとも産婦人科か?不妊治療専門に特化した病院か?
また、その不妊治療の病院が有名か?妊娠率が高いか?口コミの内容はどうか?様々な視点がありますが、とても重要なことは妊娠という視点で見た時、
どんなに妊娠率が高い病院であっても、その治療が自分に合っていなけば逆に不妊症が進んでしまうこともあるということです。
まずは自分自身の身体の現状を把握して、それに合った治療を行う病院選びをすることです。
現時点(2018年)で広島の不妊治療の病院・クリニックで私がおすすめするのは広島HARTクリニック、竹中産婦人科、井原クリニックです。
これ以外にも広島県内外の病院の情報はたくさんありますし、もっと細かい情報やここでは書くことのできない情報もあります。
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