遠方からHPを見て患者さんが親子で来られました。

ご相談内容はお子様のニキビです。

ニキビが出始めたの4年前からで最初は背中だけだったそうです。

そこで皮膚科に4年間通って治療を受けたそうですが一向に治らず、むしろ症状が二の腕と腰まで広がってきたそうです。

そしてそれ以外にも、ほぼ毎日、側頭部の頭痛があるという事でした。

あとは週5でスポーツをされているのですが、これはかなり汗もかくし、この競技に使用するものが、確かにニキビを悪化させる可能性もあり得るとも思いました。

そして、この方、生理が小学校の中学年には来ていたということで、女性ホルモンのバランスには問題があるかもしれないと思いました。

病院でどのような治療を受けていたのか?ということで、お薬を見せてもらうと、ゼビアックスクリームというアクネ菌などに対しる抗菌の外用剤、ニゾラールクリームという抗真菌の外用剤、ロキシスロマイシンという化膿したニキビに用い内服用の抗生物質、あとはメサデルムクリームという抗炎症作用のストロイド外用剤でした。

使っている薬は結構作用の強いものが多いですが、実際に患部を見せていただいた感じとしては、効いているのか?良く分からないという感じでした。

漢方治療イメージ

細かく見ると背中のニキビの中には大きく化膿しているものも確かにあるのですが、それはとても少量で、腕のニキビはとても小さく膿んでも腫れてもおらず、これは全く勢いのない感じなのです。

実際に症状はどんどん広がってきているということですし、少なくとも腕のニキビにはこれほど強いお薬が必要なのか?分からない感じでした。

漢方治療の視点で見た場合でも、漢方薬でニキビ治療に使うものの中にも炎症を取り除いたり、抗菌的な作用のあるものがあるのですが、この患者さんのニキビの感じだとそういったっ物は使わなくて良さそうな感じだったのです。

ただ、とりあえずは、この患者さんに合いそうな漢方薬を選ぶ必要があるため、さらに漢方的な問診やそれ以外の東洋医学的なチェックを行い、漢方でいう瘀血(おけつ)を改善させる漢方薬をお出ししてみることにしました。

瘀血(おけつ)とは一般的には血流障害を指す言葉ですが、女性ホルモンの働きが強い場合も瘀血(おけつ)ととらえることが出来るのです。

ただ、瘀血(おけつ)の中でも現在の症状から考えると、かなり軽度の瘀血(おけつ)だろうと思われたので、軽めの瘀血の漢方薬を出してみることにしました。

そして、遠方のため、1か月分お出しして様子をみていただくことにしました。

そして1か月後来られた際に様子をお伺いすると、腕の小さなニキビが減ってきたそうです。

ただ、背中のニキビは変わっていないということでした。

実際に患部を見せてもらいましたが、確かにそうでした。

ただ、腕のニキビは良くなっていますし、東洋医学的には背中のニキビにも今の漢方薬で合っている気がしたので、同じ漢方薬で様子をみていただくことにしました。

食養生イメージ

ところが・・・というか、患者さんが、背中と腕のニキビ以外に気になっているニキビがあるということで、実際に見せてもらうと、それは顔に本当に小さく出ているぷつぷつしているニキビでした。

これ・・・パッと見ると分からないくらい小さい出来物なのです。

かなり近くでアップで診ないと私には分からない感じでした。

ただ・・・私の感じとしてはこれは普段良く見るニキビではなさそうな気がしました。

何というか・・・自然に起きたものではなく人為的に起きた二次的なもののように思われたのです。

そこで、これがいつから出始めたのか?をお伺いして、普段使われているサプリメントや病院で出されたそれぞれの塗り薬、飲み薬などの開始時期などを細かくお伺いすると、どうも塗り薬の一つが変わった時期とほぼ一致するのです。

そこで、この塗り薬を一定期間お休みして様子をみるという提案をしたところ、患者さんも納得されたようでした。

そこで、この塗り薬を使わず、漢方薬は前回と一緒で様子をみることにしました。

そして1か月後、顔の小さなニキビ?についてお伺いすると・・・減ってきているという事でした。

そして腕のニキビも少しずつ減ってきているという事でした。

そこで、また同じ漢方薬を1ヵ月分お出しして様子をみていただくことにしました。

それから1か月後にご相談に来られたのですが、顔のちっちゃなニキビは完全に無くなりました。そして腕のニキビも確実に減ってきました。

養生法イメージ

背中のニキビは微妙に良いかな?という感じでした。

そこからさらに1か月後、想定外のことが起きました。

患者さんを見ると・・・おでこにニキビが出てきているのです。

勢いはない白ニキビですが、数としてはかなりあり、場所的に目立つのです。

そして、背中のニキビも変わらず・・・

そして・・・今まで使っていた漢方薬が東洋医学的にチェックしてみると突然合わなくなっていました。

そこで、また一から東洋医学的にチェックを行いました。

そうすると、もう少し強い瘀血の漢方薬でなければ効かない感じに変わっていたのです。

これが年齢の影響なのか?食生活のせいなのか?はハッキリとは分かりませんでした。

でもとりあえず、乳製品や甘い物を極力減らすこととと緑の濃い野菜を食べることを食べるようにお願いしました。

そして1ヵ月、2ヵ月後と1ヵ月おきに患者さんが来られたのですが、大きな変化はない感じでした。

でも3か月後背中のニキビが若干悪化している気がして、漢方薬を再びチェックすると、また漢方薬が合わなくなっていたため、再び変更しました。

体質改善イメージ

そしてまた1か月後に来られた際にはまた漢方薬が合わなくなり、修正を行いました。

次の1か月後もまた漢方薬が合わなくなり修正を行いました。

症状は一進一退を繰り返し、かなり苦しい治療が続きました。

そして、次の月もその次の月もやっぱり漢方薬の修正を行いました。

なかなかバッチリ合っていると自分自身で思えるような漢方薬の組み合わせになかなかなりませんでした。

さらに次の月も漢方薬を変更して、次の月は前回と同じ漢方薬で大丈夫だと思えたのですが、その次の月には再び変更を行いました。

ただ、このくらいになってやっと額のニキビも背中のニキビも以前に比べれば落ち着いてきたのです。

そこで、思い切って漢方薬を減薬してみたのですが、そうすると、また再び悪化してしまいました・・・

そこで、また量を元に戻し、漢方薬の組み合わせを再び変更しました。

さらに次に来られた時にも再び漢方薬を変更しました。

病院の治療イメージ

次の月に来られた際にもまた漢方薬の組みあわせを変更し、さらに次の月も漢方薬の組み合わせを変更したのです。

ただ、この変更はある程度合っていたみたいで2か月間は同じ漢方薬で良く、症状もさらに少し改善したのです。ところがまた次の月は合わなくなっていました。

何か・・・このニキビ治療で自分には大きな見落としがあるのではないか?

という思いは正直づっとありました。

ニキビの漢方治療って通常はそんなに変更することは無く、同じ漢方薬とづっと続けてゆくことで徐々に良くなっていくことが多いのです。

そころがこの患者さんは、来られたらほぼ毎回漢方薬を変更しているのです。

そこで、もう一度改めて、漢方的にニキビが悪化する原因について考えてみて、今までの考え方で抜けているものが無いか考えていみることにしました。

通常は瘀血に出来物に対する漢方薬を加味するのが普通なのですが、この方の場合は、それ以外にアレルギー的な問題がニキビに関わっているように思えて、そういった漢方薬を追加しているのです。

あとは時折、精神的な問題がニキビに影響しているように思えた時期もありました。そういう時にはそういった漢方薬を追加したのです。

それいがい・・・そこで、再び患者さんに質問をしていきました。

そこで、見落としというか・・・時間の経過に伴う身体の変化が出てきていることが分かったのです。

漢方相談イメージ

もともとはこの患者さん生理が来るのも早く、生理も順調だったのですが、思春期に入って少し生理不順が出てきているということでした。

なるほど・・・そうか!!

ということで、この患者さんに生理不順を整えるような漢方薬でニキビにも使われるようなものをチェックしてみることにしました。

そうすると・・・ありました。この漢方薬を追加するといけそうな気がしたのです。

そしてその漢方薬を追加して1か月後、来られた際にニキビの状態を見せてもらうと・・・

明らかに良くなっています。

これだったのか・・・

やっと分かった気がしました。

ここからは、漢方薬の変更は一切せず同じ漢方薬大丈夫でした。

この漢方薬に決まってから約6か月同じ漢方薬を飲んで頂いて、背中のニキビもおでこのニキビも治まって体質改善も終了し、無事卒業となったのです。

気が付けば2年以上の月日が、流れていました。この患者さんはほぼ飲み忘れが無く、ちゃんと漢方薬を服用されていたので、それで2年間の漢方治療はニキビ治療としては長い方だと思いますが、病院でのニキビ治療で4年間治療してさらに悪化したことを思えば、まあよかったとは思います。

私自身途中で何度何度も自分の治療が合っているのか迷い、ものすごく考えて、大変だったのですが、本当に良かったです。

本当にホッとしました。

さらに

ニキビ・吹き出物の症例に興味がある方はこちら

ニキビ・吹き出物以外の症状や漢方の知識などに興味のある方は漢方薬局ハーブス公式Instagramもチェックしてみてください。