患者さんが来られました。
この方、実は以前、不妊治療に通って来られていた方で、無事妊娠、出産され、その後、お子様の拒食症のご相談に来られ、それも改善され、今回は再びご自身のご相談に来られたそうなのです。
今回のご相談内容は慢性副鼻腔炎(蓄膿)による鼻閉ということでした。
この症状は、高校生の頃からということで、すでに30年以上患っておられるということでした。
過去にどのような治療を受けられたのかお伺いすると、病院では抗アレルギー薬を2種類現在でも服用されており、病院の勧めで体質改善のため減感作療法を4年間受けられたそうですが、効果が無かったそうです。
それ以外にビタミンE、ビタミンC、ビタミンB群、オメガ3のサプリなどを服用されていました。
ご本人に原因やきっかけに心当たりがあるかお伺いしたところ、高校の頃にスギ花粉の時期に悪化してからずっとということでした。
スギ花粉の時期に始まったということはきっかけは確かにスギ花粉かもしれませんが、スギ花粉が年中飛んでいるわけではないので、それはきっかけで根本的な原因ではないと思いました。
そこでもう少しこの症状について詳細にお伺いすると、自覚症状としては右側が詰まるそうですが、画像でチェックしてもらうと、左に小さい鼻茸と炎症(白く映る)が確認できるそうです。
そして、日中起きている時間はそれでも、苦しいなりに鼻が通っていることがあるそうですが、夜寝てから朝までの間が完全に詰まってしまい、苦しいそうです。
そのため、朝起きた時にすでに眠いのだそうです。
そこで、漢方的に今の状態をチェックしてみることにしました。
漢方ではアレルギー性鼻炎、花粉症を起こしている原因と副鼻腔炎を起こしている原因は全く異なると考えます。そのため、アレルギー性鼻炎、花粉症に用いる漢方薬と、副鼻腔炎に用いる漢方薬はハッキリと異なるのです。
そのため、まず、そこをはっきりさせるため、東洋医学的な問診や、東洋医学的なチェック法を用いてチェックしてみることにしました。
そうすると、現在お困りの症状は基本的に副鼻腔炎として治療した方が良いように思いました。
そして、副鼻腔炎に用いる漢方薬の中からこの患者さんに合うと思われる漢方薬の組み合わせをチョイスし、とりあえず3週間服用していただくことにしました。
またそれと同時に、この患者さんの副鼻腔炎に関して食養生で注意すべきポイントについてお話ししました。
その後は大体1か月間隔でご相談に来られました。
最初は微妙に良い?くらいの感じでしたが、漢方薬を服用されて3か月後には病院の抗アレルギー剤2種類を服用されてなくても日中は問題なく過ごせるようになったそうです。
4か月後には左の鼻は夜~朝でもよい感じになってきたそうです。
服用5か月目で、左の鼻の状態はそのまま良い状態を維持して、右のつまりはあるそうですが、前よりましになってきたそうです。
そして服用7か月で夜中から朝でも右につまりはあるけれども完全に詰まることは無くなったそうです。
そして服用から9か月後には病院で診てもらったところ、左の鼻の鼻茸は少し肥厚しているが、鼻茸ではないといわれたそうです。
夜から朝まで基本、鼻は通っているそうですが、右が少し狭く感じるそうです。
この段階で漢方薬を変更しました。
今まで服用されていた漢方薬ではこれ以上に改善が見込めない気がしたからです。
そして、服用から12か月で、夜から朝まで鼻が詰まっているのをほぼ感じなくなったそうです。
多くの方はこれで治療が終了と思われるかもしれませんが、ここからがやっと体質改善の時期になります。
現在は漢方薬を飲むことで自覚症状が来ているのですが、飲まなくなって数か月すると症状が再び出てくるのです。
漢方薬を服用してなくても症状を出なくするのが体質改善なので、ここから服用を続けることが大事なのです。
ここからは自覚症状がほぼ無いため目立った変化はありませんでしたが、花粉症の時期には花粉症の症状は出ました。※(最初にも書きましたが漢方ではアレルギー性鼻炎、花粉症を起こしている原因と副鼻腔炎を起こしている原因は全く異なると考えます。そのため、アレルギー性鼻炎、花粉症に用いる漢方薬と、副鼻腔炎に用いる漢方薬はハッキリと異なるのです。)
それを過ぎると再び症状は消えて自分に鼻詰まりがあったことも忘れるようになりました。
そして、漢方薬服用開始から丁度1年半で体質改善が終了し、漢方薬を無事卒業することができました。
通常の副鼻腔炎の場合1年くらいの治療期間が多いのですが、この患者さんは鼻茸を伴っていたことと30年以上患っておられたということで、治療期間が少し長かったのだと思います。
それでも30年以上苦しんでた症状から1年半で良くなったのは良かったのではないか?と思います。
とはいえ、症状が完全に良くなって良かったです。
ホッとしました。
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