このページは広島にある漢方薬局ハーブスの頭痛に関する情報ページです。
頭痛は漢方治療の得意分野の一つです。
ただし、病院で出される痛み止めのような即効性はありません。そのため、即効性を期待する方には向きません。
漢方治療が向くのは以下のようなタイプの方です。
・これからずっと痛み止めを飲み続けていく事に抵抗があって体質を改善したい方
・病院で出された痛み止めで痛みが治まらない、または痛み止めの効果が不十分に感じる方
・痛み止めが効いたり効かなかったりする方
・頭痛以外にも別の症状があって(例えば吐き気、めまい、胃痛、腹痛、肩こり、首こりなど)、痛み止めではそれらの症状が改善しない方
上記ような症状でなおかつ、少し腰を据えてでも体質改善を希望される方は漢方治療は向いているかもしれません。
漢方薬局ハーブスの頭痛の症例
頭痛とめまいと吐き気と手がしびれる患者さん3週間の漢方薬の服用で症状が無くなりました
頭痛外来に通っても治らなかった、7~8年前から毎日つづく頭痛が1か月半の漢方薬の服用で減ってきています
2週間の漢方薬服用で、血圧が20下がり、頭痛もほとんどなくなりました
頭痛の種類と特徴
頭痛にはさまざまなタイプがありますが、大きく2つに分けることができます。
一つは頭痛を起こすハッキリとした疾患や原因が見つからない一次性頭痛、もう一つはハッキリとした疾患が原因で頭痛が生じている二次性頭痛です。
さらに一次性頭痛と二次性頭痛を分類すると以下のようになります。
一次性頭痛の種類と特徴
痛みの特徴 | 主な痛みの出る部位 | 出る頻度 | 頭痛以外の症状 | 痛みの程度 | |
緊張型頭痛 | 頭が締め付けられるような痛みが長時間持続する | 頭部全体または後頭部 | 緊張の度合いによって異なる週に数回~毎日 | 首コリや肩こり、めまいなどを伴う事が多い | 軽度~中等度が多い |
片頭痛 | 発作的に症状が発症し、ズキズキ脈打つように症状が出てくる。動くと痛みがぞ増加する | 片側に出ることが多いが中には両側に出ることもある | 1か月に数回程度が多い | 頭痛が起きる前に閃輝暗点といって、突然視野の真ん中付近にキラキラ・ギザギザした光の波が表われ、次第に広がって暗くなり見えなくなる現象が起きる | 中等度~重度である事が多い |
群発頭痛 | えぐられるような症状が続く。夜間や睡眠時など決まった時間帯に症状が出やすい | 頭部の片側及び同側の目及び目の周辺 | 症状が全く出ない期間もあるが出始めると1~2か月は毎日症状が出る | 痛む側の目の充血、涙、鼻水、鼻づまりを伴う事が多い | 重度であることが多い |
二次性頭痛の種類
顔面・頭蓋組織に起因する頭痛・・・緑内障、副鼻腔炎など
頭部・頸部外傷による頭痛・・・ムチウチ
感染による頭痛・・・風邪・インフルエンザ、ヘルペスウイルス等
ホメオスタシス障害による頭痛・・・高血圧、起立性調節障害
※ホメオスタシスとは身体を一定に保つ仕組みこのこと、例えば血圧は自分の意志とは別に勝手に一定にコントロールされています。つまりホメオスタシス障害による頭痛とは自分自身で血圧の調節が上手くゆかなくなった結果、生じた頭痛ということです。
頭部の腫瘍による頭痛・・・脳腫瘍による頭痛
脳血管疾患による頭痛・・・脳出血(クモ膜下出血、慢性硬膜下血腫))、脳梗塞
中枢神経系の炎症による頭痛・・・脳炎、髄膜炎
漢方からみた頭痛の原因及び代表的な漢方薬
漢方からみた頭痛になる原因はいくつかありますが、実際にはそれらの原因が単独で引き起こすだけでなく複合して引き起こすことが多いのです。特に長年患っていて症状が重いものは原因が複合している場合が多いのです。
そのため、用いる漢方薬もそれぞれの原因に応じて治療する必要があるのです。
瘀血(おけつ)
瘀血が原因の頭痛の症状の特徴
簡単に言えば血流障害です。この血流が悪いことが原因で頭痛が生じると、脈打つようなズキズキ(ズキンズキン)という症状の頭痛が表われます。痛みの部位は基本的にいつも同じ場所に起こります。夜中や身体を動かしていない時、肩こりや首コリで血行が悪くなっている状態の時に悪化しやすくなります。
瘀血に用いる代表的な漢方薬
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)・・・体力が中くらいの血流が悪い人に用いる代表的な漢方薬です
水毒(すいどく)
水毒が原因の頭痛の症状の特徴
身体に余分な水が溜まっている、身体の中の水分のバランスが偏っている状態を指す言葉です。症状の特徴としては、曇りの日や雨の日など、湿気の多い日に症状が悪化する。頭痛自体も身体も重だるい場合や、めまいや吐き気(天気の悪い日に出てくる症状)を伴う事が多いです。
水毒に用いる代表的な漢方薬
五苓散(ごれいさん)・・・身体から余分な水を排出し(利水作用)、むくみや吐き気、めまい、頭痛などに用いられる漢方薬です。
五志の憂(ごしのゆう)
五志の憂が原因の頭痛の症状の特徴
精神的ストレスや自律神経の乱れ(自律神経失調症)などが原因で引き起こされる頭痛です。季節の変わり目や気候・天候の変動が激しい(晴れや雨がしょっちゅう変わる、寒暖差など気温の変動が激しい)によって生じることもあります。また強いストレスが原因で生じることもあります。痛みの質も様々で多くの場合、痛む場所は決まっておらず、その時々で変化することが多いです。
五志の憂に用いる代表的な漢方薬
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)・・・五志の憂の中でも気滞(きたい:気の流れが滞っている状態)に用いる代表的な漢方薬です。喉の詰まりを伴っているような頭痛の場合に用いられます。
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めまいのページ(頭痛の方はめまいを併発することが多いのです)