まず最初にLHサージのLHとは黄体形成ホルモンのことです。

サージとはうねり、大波という意味の言葉です。

この二つが合わさったのがLHサージです。

つまりLHサージとは黄体形成ホルモンのうねり、大波という意味になります。

LH(黄体形成ホルモン)が大量に出る現象を表した言葉ということです。

ではこのLHサージでどうして排卵を促すことになるのでしょう?

それはまずLH(黄体形成ホルモン)の働きについて知る必要があります。

LH(黄体形成ホルモン)はその名前の通り黄体を形成するホルモンです。

では黄体はどうやって形成されるのでしょう?

これを知るには黄体がどういうものか知る必要があります。

黄体とは卵を包んでいる卵胞が排卵したあとの物のことを言うのです。

つまり卵胞は排卵する前の卵を包んでいる時の名称で、排卵したあとの同じ部分のことを黄体というわけです。

つまり卵胞か?黄体かか?名称の違いは排卵しているかどうかの違いなのです。

話を戻します。

LH(黄体形成ホルモン)の働きは黄体を形成するように働きかけるホルモンでしたよね?

卵胞が黄体を形成するためにはどうしないといけないかと言うと排卵しないと黄体にはなれないのです。

つまり黄体形成ホルモンがたくさん出るっていうことは黄体になりなさい、つまり排卵しなさいというシグナルと全く一緒なわけです。

黄体形成=黄体になりなさい=排卵しなさい

つまりこの黄体形成ホルモンが大量に出るLH サージというのは排卵しなさいっていうことを強く言うと一緒なわけです。

そしてこのLHサージ(黄体形成ホルモンが大量に出る)ことによって、排卵しなさいという指令が卵胞に伝わるわけです。

その刺激の後およそ36時間以内に排卵すると言われています。

この時期に基礎体温のグラフではどのようなことが起きるのかと言うと低温期の基礎体温が一時的にガクンと下がってから再び急上昇するということが起こります。

この一時的にガクンと下がる時期にLHサージ(黄体形成ホルモンが大量に分泌される)が起きているのです。

ここから36時間以内に排卵するはずなのでこのタイミングを見てお医者さんは「今日、タイミングをとってください」などのアドバイスをするわけです。

精子の寿命は約3日間といわれています。

一方卵子が排卵してからちゃんとした受精が行える寿命は約24時間(およそ1日)といわれています。

そのため、排卵したらできるだけ早く受精した方が卵には良いのです。