徐々に生理不順の治療が難しくなってきているなあ~と実感することが多いです。
特に20代の生理不順が難しくなってきているという実感があります。
どうしてそれを感じるのかというと、今までであれば、生理不順に用いる漢方薬を1種類用いるだけで生理不順が改善する方が多かったのですが、そのやり方では生理不順が改善せず、いくつかの漢方薬を併用しないと改善しないケースが増えてきているのです。
西洋医学的な病名で言えば多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の患者さんにその傾向が強い気がします。
どうしてこのようなことになっているのか?最初は食事の変化が大きな原因だと思っていました。
実際、食事の問題を指摘する書籍も出ていますし、その内容を読んで私自身、非常に納得しました。
特に多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)での食生活で気を付ける必要があるのは、トランス脂肪酸の摂取と血糖値を急激に上げるような食生活、陸生動物(いわゆるお肉)を中心とした食生活です。
トランス脂肪酸は、マーガリンやショートニングなど、植物性の油を動物性油脂のように人工的に加工した油のことです。
マーガリンは植物性の油なのにバターのような感じになっていますし、ショートニングは植物油なのにラードのような感じ(ファーストフードのフライドポテトの揚げ油に使われていたりします)になっているのです。これらは人工的に作られた油で、アメリカなどでは大量に使用されていましたが、体から排出されにくく、大量に摂取すると健康被害を引き起こす要因になると最近では注意がよびかけられているものです。
しかし、ランス脂肪酸の摂取と血糖値を急激に上げるような食生活、陸生動物(いわゆるお肉)を中心とした食生活に留意して食事指導を行いながら漢方薬を服用していただいても、全員が改善されるさせるわけではないのです。
そのため、最近はそれ以外の要因についてもチェックし始めています。
ひょっとして・・・と思っているのは、毎日使う、シャンプー、リンス、コンディショナー、ボディーシャンプーなどです。
これらの経皮吸収が何らかの影響を身体に与えている可能性についてチェックしています。
もっと別の言い方をすると環境ホルモンの影響などがからだに影響していないか?です。
まだまだ、チェックしている方も少ないですし、チェック項目も完全には確定してないですし、チェック期間も短いので何とも言えませんが、もし何か関連がありそうであれば、またこの話については書いてみたいと思います。