ニキビの患者さんが来られました。

この方お母さんが以前、漢方相談に来られていた方で、今回はお子さんをみてほしいというということで、お二人でご相談に来られたのです。

最初、この患者さんをみた時は症状は軽度だと思ったのですが、よくよく見てみると、ニキビの出ている領域がけっこう広いのです。

患者さんの多くは自分のニキビの起きている原因は一つと思っている方が多いです。

そのため、化粧品や食べ物を変えても何も変わらないと言われることが多いのですが、実際にはニキビは出てくる部位によって原因が異なるのです。

そのため、一つのことをやって、実際には良くなっていても気づいていない人が多いのです。

逆に、悪化するようなことをしても部分的にしか悪化しないので気づかないことが多く、影響していないと勘違い方も多いのです。

一番多いのは、ニキビにはお菓子が良くないと言われてたから止めたけどちっとも良くならないという方が多いのですが、実際には効いていることが多いのです。

ただし、顏のニキビの原因がすべてお菓子が原因ではないのです。

例えば女性ホルモンのバランスとか、寝不足とか、野菜不足とか、使っているニキビ用化粧品が合わないとか様々な原因が複合して顔全体のニキビが出来上がっているのです。

そのため、部分的に良くなっていても、どこかに必ずニキビは出ているので、ニキビが一つでも出ていると良くなっていないと判断する方が多いのです。

そのため、まずニキビの治療には患者さんにニキビというのは原因が複合しており、出てくる部位によって原因が異なっているから、この部位はこれが主な原因だから、これに気お付ければ改善していきますということを理解してもらうことが大事なのです。

それを、実際に気を付けて生活すると実際に改善していくというのを経過を追いながら患者さんと一緒にチェックしていくのです。

そして、その経過が私のいうように変化していくのを実感すれば、食事や生活などもご自身で気を付けるようになっていきます。

ご自身で積極的に生活を気を付けるようになると、多くの場合ニキビは改善スピードがアップします。

この患者さんもざっと見ただけで4つくらいの原因がありました。

それらに関して生活を気を付けてもらうようにして、漢方薬は、その時に状態に応じて何回か変更しながら漢方薬を出していきました。

そうすると、全体的には改善してきたのですが、1か所どうしても改善しないところがありました。

その1か所どうしても改善しないところの原因がわからないのです。

そのため、そこの部分は治療も養生(生活上注意すること)も保留にしていたのですが、逆にそこだけ悪化が目立つようになってしまいました。

その症状が丁度、顏の正中線上(まんなか)付近にあるので、逆にものすごく目立ってしまうのです。

患者さんもかなり、そこの部分を気にされているようでした。

そこで、再度一から、原因を探っていくことにしました。

そして、合いそうな漢方薬を一つ一つチェックしてみたのですが、どれ一つ合う漢方薬が無いのです。

そこで、今度はサプリメントも含めチェックしてみることにすると・・・

ありました。

原因はビタミンB群不足でした。

若い方のニキビの原因としては実際には多いのです。

ただ、この患者さんのお母さんは日ごろから食事に気を付けられている方なので、栄養的な部分に問題はないだろうとチェックしなかったのです。

若い方の場合はどんなに食事に気を付けても、身体の油脂の分泌が過剰になってしまうケースはあるのです。

この患者さんがまさにそうでした。

そのため、この患者さんには普通にどこのドラッグストアーでもおいているビタミンB群のサプリをオススメしておきました。

それにしても、いまだに、思い込みや先入観で大事なポイントを見落としてしまうとは・・・

まだまだ精進が足りないですね・・・

改めて自分の未熟さに気づかされた1日でした。