HPを見て患者さんが来られました。

症状は不安神経症です。

症状についてお伺いすると・・・

突然、風邪は引いていないのに咳が出始めた。咳をすると後頭部が重たくなる。

喉が詰まる、鼻の奥から気持ち悪くなり、最終的にお腹が気持ち悪くなる。お腹にガスが溜って苦しい。みぞおちが圧迫される

等が主な症状でした。

この症状が出始めたのは約1年前でご家族の健康に関する重大な問題(非常に大きなストレス)が起きたのがきっかけだ思われました。

しかも、その問題に関しては今もまだ進行形で影響が強く残っているように思われました。

このように病気の原因となったストレスが依然としてあるということは、漢方薬による治療と原因であるストレスとの綱引きのような状況になるので、簡単には改善はし辛いのです。

そのため、当初からこの治療には時間がかかると思っていました。

そのことも踏まえ、漢方的な体質を見極めるための質問、東洋医学的なチェックを行いこの患者さんに合うと思われる漢方薬をとりあえず1週間分出してみることにしました。

そして1週間後来られた際に様子をお伺いすると・・・漢方薬の服用を始めて5日を経過した頃から調子が変わってきたそうです。

症状はあるけれども全体的に少し楽になったそうです。

その際、細かい症状の変化も確認しましたが、全体的に改善していました。

そして再度東洋医学的にチェックを行いましたが、今のところ漢方薬は合っていると思ったので同じ漢方薬を出しました。

その後症状がさらに落ち着いてきたので、2週間間隔でのご相談としました。

それから約1か月後の相談の際に症状が少しぶり返している様な感じがあったので、再度漢方薬を見直した結果、緊張を緩和するような漢方薬を追加することにしました。

その後、漢方薬を変えてから再び症状は落ち着いてきたのですが、同時に感じていたのは症状に大きな波があるという事です。

ただ、その度合いや頻度は少しずつ落ち着いてきている印象でした。

ただ、来られる度に、改善されて楽になった点をお話しされるのですが、その中に、最初言われていなかった症状がものすごくあるのに驚かされました。

恐らく、あまりに強い症状があったため、他の症状に気づかなかったのかもしれません。

漢方治療イメージ

そのため、漢方薬を服用されてから、寝る時に靴下を履かなくても良くなった、めまいが無くなった、外出した翌日調子が悪くなって動けなかったのが動けるようになってきた、頭が熱くならなくなった等・・・最初聞いていなかった症状が次々と判明してきました。

このように全体としては症状が改善してきているものの、時折、症状がぶり返すような印象を受けることがありました。

そういう時は、漢方薬の組み合わせを変えないといけない事が多かったです。

そのため、そういう時には漢方薬を修正してお出ししました。

思い返せばかなり回数、漢方薬組み合わせの修正を行いました。

その後も、イライラや胃の不調など新しい症状、そしてお腹のガスが増えたり、喉の詰まりが強くなったりと症状も時々ぶり返しながらトータルとしては減っていきました。

そして最後まで症状が残ったのはお腹の不調でした。

本当に最後の最後には心配性の患者さんがご自身で不調は全く無く良くなったと言われたのです。

その時は言葉通り東洋医学的にみても何も問題が無いところまで来ました。

そのため治療を終了することになりました。

気が付けば2年の月日が流れていました。

それでもストレスを抱えながら、心配性の患者さんが自らこれで良いというところまで来れたことに深い感慨を覚えました。

本当に良かったです。

ホッとしました。

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