HPをみて患者さんが来られました。ご相談の内容は不妊治療(妊活)です。

もう少し詳しくお話をお伺いすると、二人目不妊ということですが、一人目のお子様はすでに小学生なのだそうです。

一人目のお子様の不妊治療も結構苦労されて最終的に体外受精で授かったそうです。

二人目の妊活も何となくされていたそうですが、気が付けば時間が過ぎていって2年前から病院に通い本格的に不妊治療を始めたそうなのですが、なかなか妊娠されないためご相談に来られたのです。

そこで、今までの治療経過や現在の状況などさらにこと細かくお伺いしました。

まずは病院での不妊治療の経過についてお伺いすると、一人目を授かった病院に残っていた凍結胚を戻したそうですが、うまくゆかず、転院をされたそうです。

そこで体外受精を4回行ったそうですが、1回目は空砲で採卵できず、2回目は1個採卵、1個受精して新生胚移植を行ったそうですが受精せず、3回目、4回目も1個ずつ凍結できたそうですが、移植しても妊娠されなかったそうです。

そのため、体質改善をした方が良いのではと思い、私の薬局にご相談に来られたのです。

そして病院は現在お休みしているそうです。

まず血液検査の結果ですが、AMHが0.1未満です。

そしてFSHは波があり正常値のこともあるそうですが、時々60mIU/mlくらいまで上昇することがあるそうです。

そして生理不順もあり、最近では2~3か月来ない月も結構あるみたいでした。

この話から推測できることは、AMHが0.1未満ということは残っている卵胞がかなり少ないということです。

卵胞があまりにも少なくなると卵胞ホルモンも出なくなるため、卵胞を育てるためにFSHがたくさん出るのです。

このFSHのおおよその基準は20mIU/mlでこれ以上になると病院によっては体外受精を延期したり、カウフマン療法などに切り替えるところもあります。

そして検査値上はFSHが40mIU/ml以上、E2(エストロゲン)の値が20pg/ml以下であると閉経と判断します。

血液検査イメージ

つまり、この患者さんは時折閉経レベルまで卵巣機能が衰えているということです。そしてもう毎月排卵出来るほど卵胞が残っていないため2~3か月に1回程度しか生理(排卵)が来ないのだと思うのです。

そして、このご相談に来られた段階ですでに2か月以上生理が来ていないとのことでした。

かなり厳しい状況だと思いました。

それ以外にはプロラクチンは正常値の範囲ですが、若干高く、不妊専門クリニックによってはカバサールを出されるレベルでした。そして時おり、卵巣のう水腫が左や右に別タイミングでできたことがあるそうです。(原因は不明)
※今は無いそうです

それから、サプリメント、健康食品、漢方薬も結構飲まれていました。

VE、VD、プラセンタ、妊活用プロテイン、漢方薬を2種類、東洋医学的にこの患者さんにこれらのものが合っているかチェックしましたがどれもこの患者さんに合っていなかったので一旦止めていただくことにしました。

今度は漢方的な体質を見極めるため、漢方的な問診を行いました。

予測はしていましたが、漢方的には腎虚(じんきょ→老化)、血虚(けっきょ→女性ホルモンの不足or女性ホルモンの働き不足)、瘀血(おけつ→血流障害)がありました。

そのため、まずは血虚、腎虚、瘀血を改善すると思われる漢方薬の中からこの患者さんに合うと思われるものを選びお出ししました。そして2週間間隔で来ていただくことにしました。

漢方治療イメージ

漢方薬を服用し始めて1か月半でやっと生理が来ました。

正直相当ホッとしました。

そして漢方薬を服用し始めてから約2か月半で、最初に服用されていた漢方薬が合わなくなったため、変更しました。

その漢方薬は腎虚(じんきょ→老化)に用いるものでした。

それから、また2か月くらい経過したころ、今まで服用されていた漢方薬が合わなくなり、漢方薬を変更しました。この頃は2週間間隔で来られるたびに漢方薬の変更をしないと身体の状態が悪くなっていく感じでした。

3回目の漢方薬の変更でやっと固定できるくらい合っている漢方薬を見つけることができました。

そして、漢方的に見てもこの患者さんの不妊体質が少し改善されてきたこともあり、再び病院に通われることになりました。

ただ、現在のこの患者さんの年齢及び生殖器の状態や、病院で行われる治療のやり方などを考慮して、また病院を変えて低刺激の治療を行っているところをお勧めしました。

そして、再び通い始めて、卵巣をチェックしてもらうと、毎月のように卵胞が育つようになってきました。

そのような状態が半年くらい続きました。

しかし、採卵して受精しても凍結までいったり、いかなかったりするのを繰り返していました。

そして半年を超えると、さらに状況は悪化し、再び卵胞が見えなかったり、採卵しても空砲であったり、体外受精の周期に遺残卵胞が見つかり、採卵までなかなかたどり着けない日々が続きました。

そして気が付けば、私の漢方薬局に来られてから1年半が経っていました。

不妊治療イメージ

このくらいの時期から卵胞はめったに育たず、漢方薬を飲み始めてからほぼ正常値になっていたFSHも再び60mIU/mlを超えるようなことが増えてきました。

卵巣機能が衰えてきているのは明らかで、漢方薬を服用してもそれを抑えきれなくなってきているのをひしひしと感じていました。

それでも本当にたまに採卵、受精までは至ることがありましたが、凍結まではなかなかいきません。

この段階で凍結胚が1個残っている状況でした。

その後も低刺激法や自然周期で採卵を試みましたが、卵巣が腫れたり、遺残卵胞が残っていたり、卵胞が育たなかったり、卵胞が育っても凍結まで至らず、中容量ピルでリセットする状況が続きましまた。

ただ、漢方治療も2年を超えた頃から、卵巣機能を上げる漢方薬を服用していただくようになってから、感覚的には卵巣機能が以前より持ち上がってきている手ごたえはあったのです。

しかし、それに反して採卵の結果は散々だったので、私自身ももう不妊治療は難しいかもしれないと薄々感じていました。

辛抱強く治療を続けていた患者さんも、もう新たに採卵するのではなく、残った受精卵を返してダメなら仕方ないという心境まで来られていました。

そこで、漢方薬はそのまま継続して、最後に残っている受精卵を移植されたのです。

結果は・・・

陽性判定

そしてみごと安定期までたどり着きました。

漢方で不妊治療を開始してから約2年が経過していました。

もう駄目かと思いましたが、不妊治療をやっているとこういう劇的な結末に出会うことが時折あります。

結局は患者さんのたゆまぬ努力がこういう結果を生むのです。

本当に本当に良かったです。

本当にホッとしました。

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