瘀血体質の患者さんの不妊症の原因が年齢に伴う腎虚だったことが基礎体温で確認できた話について書いています。
私の薬局では不妊治療の漢方薬を選ぶ判断材料に基礎体温表を使っています。
一般の漢方薬局では病気の際に漢方薬を選ぶのに問診を非常に重視する傾向があるのですけれども、私の漢方薬局では問診と同じくらい基礎体温表を重視しています。
またこれら二つと同じくらい糸練功という医療気功も重視しています。
これら三つと病院の検査データなどを合わせて総合的に判断しています。
今回は問診と糸練功と基礎体温表を基に体の状態が改善してきている患者さんの話を簡潔に書きたいと思います。
この方は40代の女性です。
病院での検査データでは特に問題はありませんでした。
基礎体温表を見ると 普通の方と比べると基礎体温が全体的にやや高めです。
そして高温期の基礎体温は途中でガタついています。
そのため基礎体温だけから判断すると瘀血or血熱があるというふうに考えられます。
そして舌を見てみると瘀血の兆候があったので基礎体温と舌診から瘀血が不妊に関係しているという可能性が考えられました。
ただ問診をチェックしてみると生理の量が以前に比べて少なくなってきているということも話されました。
この生理の量が以前に比べて減ってきているというのは血虚の症状です。
そのため瘀血の薬に少し血虚の薬を合わせて飲んでいただくことにしました。
そしてその次の基礎体温チェックしてみると前回の高温期よりもガタつきは減っているのですが、自分が思ったほどの改善は見られませんでした。
そこで再度問診と糸練功を行いました。
そうすると問診でずっと前から手足のほてりが出てきているということがわかりました。
この症状は年齢的なものも加味すると血虚や腎虚で起こることが多いのです。
そこでもう一度糸練功使って血虚や腎虚がないかを調べてみました。
そうすると、どうも腎虚を見落としていたようでした。
そこで瘀血と血虚の薬から腎虚の薬に漢方薬を変更してみたのです。
その変化がこのような基礎体温です。
漢方薬が合っていると基礎体温が揃ってくるのです。(あまり変化の出ない人もいますが・・・)
この方の高温期の基礎体温が揃ってきているのがわかります。
そして自覚症状も元々そんなに大きな不調はなかったのですけれども本人いわく非常に調子がよいとのことでした。
このように基礎体温と問診、糸練功、病院の検査などを総合的に判断して正しい漢方薬を服用すると明らかに身体の改善スピードがアップします。