無排卵無月経の患者さんが来られました。

この方、約3年前ぐらいから生理が不順になり始めて、2年前に完全に無排卵になってしまったのです。
この無排卵になった原因は、ご本人の話では仕事のストレスによるものだったそうです。

そして、この方は近所のレディースクリニックに通われていたのですけれども、そこではピルを出すだけの治療でした。

当初、そのクリニックで女性ホルモンの血液検査を行ったところ、(FSH)卵胞刺激ホルモンの値は30(mIU/ml)くらいだったそうです。
その数値でもかなり厳しい状況だったと思うのですが、そのレディースクリニックの先生は特にそのような厳しい話をするでもなく、ピルによる治療を継続するだけだったようです。

そのため、当初、この患者さんもそれほどの問題という認識はありませんでした。

私が最初、この患者さんが来られた時にFSH(卵胞刺激ホルモン)の反応の出るツボをチェックしてみると、お話を伺いした以上にかなり厳しい状況に感じました。

この時点で最初にFSH(卵胞刺激ホルモン)を測られてから2年近く経過していました。

そのため、できるだけ早くもう一度FSH(卵胞刺激ホルモン)の値を検査してみるようにお話ししました。

そこで、再びレディースクリニックでFSH(卵胞刺激ホルモン)の値を検査をしてみたところ、この患者さんのFSH(卵胞刺激ホルモン)の値は140(mIU/ml)ぐらいまで上がっていたのです。

この数値は完全に早発閉経のレベルなのです。

この患者さんは相当びっくりしていましたが、私としてはやっぱりという感じでした。
どう考えても、このレディースクリニックの治療は不十分に感じたのです。

この方は30代後半ですが、その年齢でFSHが30(mIU/ml)を超えてくるというのは、卵巣機能が著しく低下していることが推測され、かなり深刻な状態なのです。

その段階でカウフマン療法などを行いながらFSH(卵胞刺激ホルモン)の数値をこまめにチェックしていく必要があったと思うのです。

この2年の間に実際には本人が希望しなかったということもありますが、最初の以外に一度も検査をせず、そのままピルを飲み続けて、その治療が合ってるのどうかをチェックしなかったというのは本当に問題があると思います。

このレディースクリニックの対応もかなり良くなかったとは思うのですが、一方で、患者さんも病院選びという点では問題があったとは思います。

単純に近所という理由だけでこのクリニックに通われていたのです。

卵巣機能が問題なければ、病院がどこであろうと、どんな先生につこうとさして関係はないのですが、卵巣機能が低下しいてきている場合は話は別です。

通常よっぽど特別なツテやよっぽど重篤な疾患でない限り、お医者さんが本当に患者さんの親身になってくれるケースというのは少ないと思います。

命に関わるような問題であれば、かなり真剣な対応してもらえると思うのですけれども、単なる生理不順ということになれば、それほど真剣に向き合ってもらえないこともあるのです。

そのため、自分自身の体は自分自身で守るぐらいの気持ちが必要になっていきます。

でも実際には自分自身の体を自分自身で守ることは難しいです。

そのため、自分自身の体を安心して預けることのできるお医者さんを探すということが重要になってくるのです。

ではどうやってそのような先生を見つければいいのか?という話になります。

一番良いのは自分の知っている人からの口コミです。

もし、そのような知り合いの人がいなければ、 いろんな人に聞いてみるということです。
ただし、今回のような生理不順の問題というのは結構デリケートな問題なので、なかなか人に気安く話すことができない方も多いと思います。

そうすると、どうすればいいのか?という事なのですが、不妊治療の口コミサイトをチェックしたり、地元の不妊治療を受けている患者さんのブログサイトなどを覗いてみたり、レディースクリニック不妊治療されているお医者さんやスタッフのブログなどをチェックしてみるなどの方法があると思います。

あとは、私のこのホームページ内にも広島近郊の不妊治療を行っている病院の情報は一通り載せています。

広島の不妊治療の有名な病院おすすめ9選とは?

不妊治療のための広島近郊の病院探しのワンポイントアドバイス

不妊治療に詳しい治療院や漢方薬局には当然多くの不妊治療の患者さんが来られています。

そういう所には、婦人科の病院の情報も多く集まってきます。

そういったところで、情報集められるのも一つだと思います。

そして、何より重要なのはご自身で実際に病院・クリニックにいって話をしてみることです。

実際行って見ることで、その病院の雰囲気や先生やスタッフの人柄、治療の丁寧さなどもわかると思います。

でも1つの病院しか行ったことが無ければ比べようがないのです。

そのため、2つくらいの病院には行ってみることをすすめします。

次回はこの患者さんの基礎体温の改善症例を載せたいと思います。