紹介の方で喘息の患者さんが来られました。

この方小さい頃にも小児喘息があったそうですが一時期は治っていたそうです。

それが大人になって約3年前に風邪を引いて、それがこじれてしまってからまた再発してしまったそうです。

喘息の症状はヒューヒューする喘鳴の症状以外にも普段から少し咳が出ています。

激しい咳ではなく虚弱な感じの咳です。

それ以外にも鼻炎の症状もあります。

これも激しい感じではなく虚弱な感じの症状です。

そして、舌を見ても、舌に虚弱な症候が出ています。

このことから、この方の喘息の原因に体の虚弱さが関係している可能性は高いと思います。

この方、普段は、海外に住んでおられて広島に滞在する期間は1ヶ月とちょっとぐらいだそうです。

ということは、短い期間である程度の結果が出ないといけません。

そのため、今回は煎じ薬で出すことにしました。

薬は東洋医学的な検査をさらに加え、病弱なタイプの人の喘息に使う漢方薬をえらびました。

通常なら一週間分から2週間分お薬をお出しするのですが、今回は滞在時間が短いため、
普段出す日数よりも短い日数で来ていただくことにしました。

そして、数日後、再度来られた際に、症状の変化を伺いすると・・・鼻水の量が減って咳も少し減っているそうです。
それでもまだまだ咳も鼻水も出ています。

症状が全体として改善しているのは良かったのですが、まだ数日しか経っていないのに、もうすでに煎じ薬がこの人に合わなくなってきていました。

アレルギー体質の人にはこういうことがたまに起こります。
短い日数で体の状態が微妙に変化してくるのです。

こういうタイプの人は標治(症状を取り除くのをメインにした治療)に使う漢方薬が変わりやすいため、通常は短い頻度で来ていただく必要があるのです。

しかし、この方は1ヶ月半後には海外に変えられてしまうので、そういう治療のやりかたは難しいのです。

そのため、もっと根本的に体質を改善するような漢方薬(本治)を見つける必要があります。

そういう体質改善の薬であれば大きな変化は起こりにくいのです。

そして、そういう薬は急激に改善はしないですけれども、飲み続けることで、ゆっくり体の状態が変わってくるのです。

そのため、できるだけ体質改善 の薬を 探さなければいけません。

そこらへんを念頭に置いて、再度漢方薬を探しました。

そうすると、もっと深い部分に体質改善の薬の反応が見つかりました。

その反応に合う漢方薬を探ってゆくと・・・

本当に元気にする漢方薬が合っているようです。

実際、これは喘息やアレルギー性鼻炎の体質改善に用いる漢方薬です。

そこで、この漢方薬を5日間服用していただくことにしました。

そして、5日後再びかられた際に、症状をお伺いすると・・・喘息は出なくなっているそうです。

本治の漢方薬としては、思った以上に症状が改善しています。

とりあえず、良かったです。

ホッとしました。

ということで今回は約3週間分同じ漢方薬を服用していただくことにしました。