以前来られていた患者さんが今度はお子さんのことでご相談に来られました。

症状は、お子様の食欲が減退して食べられないという症状です。

このお子さんはもともと食が細いとか、ではなく、普通に食べられていたそうです。

そして、特別な胃腸の病気があるわけでもないそうです。

その原因についてお伺いしたところ、今から約2年前から、コロナで学校が休校になるようになってから、食欲が徐々に低下していったそうです。

それから、1年後には全くお腹が空かなくなり、体重が極端に減少し、低血糖になり、数か月間入院されたそうです。

今までは大学病院に通われていたそうですが、症状が改善しないため、相談に来られたのです。

そこで、症状についてもう少し詳しくお伺いしてみました。

そうすると、お腹が少ない、それでも無理して食べたとしても、お腹がすぐ一杯になってしまう。また、お腹の上の方が痛むという事でした。

こういった症状は漢方的には不食症といい、そのための漢方薬もあります。

西洋医学的には摂食障害ということになると思います。

いずれにしろ、もうすぐ新学期が始まるため、学校で少しでも食べれるようになりたいということでした。

そこで、それ以外の症状も、色々お伺いしたのですが、漢方的にみても、やはりコロナによるストレスが原因の不食症ということになると思われました。

そこで、漢方薬の不食症(食べられない状態)に用いる漢方薬を出してみようと思ったのですが、この漢方薬を作るために必要な生薬が欠品していました。

そこで、後日、この生薬が揃ったら、この患者さんには来ていただくことにしました。

ところが、この生薬、すでに生薬メーカーからの販売が中止されていました。

食事イメージ

そのため、色々探して何とかこの生薬を仕入れる目途が付いたのですが、実際、この患者さんに合うかどうか東洋医学的にチェックしてみると、どうも思ったほど効きそうにないのです。

そこで、また一から漢方薬を探してみることにしました。

基本的にはストレスに伴う自律神経の乱れだと思うので、それが原因で起こる食欲不振に効きそうなものを、思いつく限りチェックしていきました。

そうすると、がまん強い人が身体が緊張しすぎた時に用いる漢方薬と、精神的なストレスに伴う喉のつまりに用いる漢方薬を組み合わせることで改善できそうな気がしました。

そこで、再度来ていただいてこの漢方薬を服用していただくことにしました。

そして1週間後様子をお伺いすると、前より少し食べれるようになったそうです。

そして、さらに1週間後も悪くない状況が続いているそうです。

とりあえずですが、今のところ何とかなりそうです。