一人目を私の漢方薬局の不妊治療で授かった30代後半の患者さんが再び二人目不妊で漢方相談に来られています。
一人目を私の薬局で妊娠された方で二人目を希望されて再度来局された3~4割の方は一人目を妊娠した時と同じ漢方薬で妊娠することが多いのです。
これは不妊治療に関して、体質に合っている漢方薬を出すことの重要性を表していると思います。
それ以外に二人目不妊で多いのが、高プロラクチン血症と加齢に伴って出てくる問題です。
プロラクチンとは別名を乳汁分泌ホルモンといい、お乳を出すホルモンです。
このホルモンは赤ちゃんを母乳で育てている時には沢山出ています。
このような時期に次の子を妊娠してしまうと、母親は育児に専念できなくなります。
そのため、このプロラクチンが高濃度に出ている時には次の妊娠しないように身体はなっているのです。
ところが、全く妊娠した事がない方や断乳したのにも関わらず、プロラクチンが高濃度に出ている方がおられるのです。
そういう方は何も問題ない方に比べ、妊娠しづらくなってしまうのです。
これが、高プロラクチン血症です。
加齢に伴って出てくる問題とは、更年期や閉経などをはじめとする、生殖能力の低下です。
具体的には、生理の量が減る、生理の期間が短くなる。
体外受精で採卵しても、以前に比べ採卵できる量が少なくなる。
採卵できても、以前のように受精しなくなる。
受精した卵がうまく分割しなくなる。
分割して凍結できても、卵を子宮にもどしてもなかなか着床しないなど様々です。
結婚が惜しかった方、一人目を妊娠されたのが遅かった方、一人目の育児などに追われてなかなか、二人目を考えられなたった方など、理由は様々です。
それ以外には、産後のからだのケアの問題や出産をきっかけに体質が変わってしまったなどもあります。
今回、二人目不妊で来られた患者さんの場合は前回とは異なる処方で、基礎体温や漢方的問診、不妊のツボの反応から、血虚の漢方薬をお出ししました。
この漢方薬で基礎体温が徐々に改善しています。
特に不妊治療に重要な高温期の基礎体温の温度が上昇し、高温期の期間が長くなってきています。
このように基礎体温が改善してくることにより、妊娠しやすい身体に徐々になってゆくのです。