うちの漢方薬局にも時折、初経がなかなか来ず、少しでも初経が早く来る方法がないか?というお問い合わせを受けることがあります。

ここでは初経が早く来る方法を考えるうえで最も大切なことについて書いてみたいと思います。

初経(初潮)は10歳~15歳までの間に来れば正常

ということになるのです。

うちの来られている患者さんの中にも「13歳(中学1年生)になったのに初経(初潮)が来ない」、と心配される親御さんがおられますが、

簡単に言えば高校に入るまでに生理が来れば正常なのです

 

十五歳を過ぎても初経(初潮)が来なければ病院に行く

これが基本的なスタンスだと思います。しかし14歳位でになっても初経(初潮)が来ずものすごく心配であれば病院に行って検査を受ければよいと思います。

まずはそこポイントに考え直してみてください!!

以降は初経(初潮に関する一般論について書いています)

興味のある方は読んでみてください。

漢方薬局ハーブスイメージ

初経が来ていない原因を知ることが第一歩!!(初経が来ていない原因がわからなければ手の打ちようはない)

とても当たり前の事ですよね。

初経が来ていない原因がわからないのに自己判断でやみくもに不妊症に使うようなサプリメントなどを服用すると反ってさらに初経が来なくなる傴恐れがあります。

例えば大豆イソフラボンは女性の更年期障害に有効な場合が多いです。

それは大豆イソフラボンに女性ホルモンの一種である卵胞ホルモン(エストロゲン)様の作用があるからです。

しかし、不妊治療に来られている患者さんで特にエストロゲンが少なくなっていない人が服用したとき、生理不順になることがあるのです。(実際にうちに来られていた患者さんでおられました)

もっと身近なもので例えてみます。

ある人が腹痛になりました。その人の腹痛の原因がO157だったとします。

その人は下利だから下痢止めを飲みました。

どうなると思いますか?

多分、命にかかわる問題になると思います。

食あたりで下利をするのは、身体から速やかに病原菌を排出するためです。

それで自分の身体を守っているのです。

下痢したから下痢止めを飲む・・・目先の症状だけで判断すると良くないことがあるのです。

じゃあどうすればいいのか?

まずは原因を見つける(知る)ことです。

では原因を見つける(知る)にはどうすればいいのか?

初経が来なくて不安ならまず産婦人科(婦人科)に行って調べてもらう

わからないがあれやこれや考えたり、わからない者同士で話し合っても、正直何の解決にもなりません。

まずはこの道の専門家である産婦人科(婦人科)の病院・クリニックに行って見てもらうことが現状を知るうえで一番大切です。

でも、その前に実はもう一つ重要なことがあります。

それは何か?というと・・・

初経(初潮)イメージ

初経の開始年齢にはかなりの幅がある

後に初経(初潮)に関する一般論的なところで書いていますが、初経の年齢で多いのは小学校5~6年生、つまり12歳前後です。

しかしそれもあくまで平均にすぎません

西洋医学的には10歳未満で月経が来る場合を早発月経、16歳以降に月経がはじまる場合を遅発月経と定義しているのです。

つまり何が言いたいのかというと・・・

 

初経(初潮)の開始時期で多いのは小学校5~6年生の時期

生理の始まる初経(初潮)の時期として多いのは小学校5~6年の時期です。年齢とすると10歳~12歳あたりが一番多いようです。大体の年齢としては10歳~16歳の間に初潮を迎えるケースが圧倒的に多いということです。

10歳未満で始まる月経を早発月経と言います

また初経(初潮)が早いお子さんは小学校の低学年3年あたりから始まる子も最近ではいるみたいです。

昔ではそれほどいなかったように思いますので、おそらく食事の影響とかもなにか関係しているのかもしれません。

特に小学校4年生以下(10歳未満)で始まるような月経を早発月経と言います。

日本産婦人科学会ではこのような場合専門医の診察を推奨しています。

16歳以降に初潮が始まれば遅発月経といいます

こちらも上記しました早発月経と同様、専門医による診察を受けることが望ましいとされています。

 

初経(初潮)が起こる頃の身体的な成長の指標

初経(初潮)が起こるのは広い意味で言えば体の成長の延長線上にあるものです。

そのため身体的な成長の指標が一つの目安になります。

その一般的な指標について書いてみたいと思います。

身長が150cmを超えてくる

日本産婦人科学会によると初経(初潮)を迎えた時の平均身長を統計的に調べていて、その平均はおよそ152cmだそうです。

年齢が12歳を超えてくる

上記と同様日本産婦人科学会の統計です。初経(初潮)を迎える年齢の平均値は12.3歳だそうです。

体重が42kgを超えてくる

これも上記と同様日本産婦人科学会の統計です。初経(初潮)を迎えるときの平均体重は約43kgだそうです。しかしこの数値は年齢や身長に比べると実際にはその値に幅があるのではないかと思います。

初経イメージ

初潮のシグナル

初潮が起こる時期と前後して女の子には様々な体の変化が生じてきます。保健の授業などで習ういわゆる第二次性徴と言われる時期です。性差が生じてくるのです。

ここではさまざまな初潮のシグナルの中で特に関連性の高いものについて書いておきます。

陰毛が生えてくる

時期的には乳房が膨らんで来てから後くらいに陰毛などの体毛が生えてくることが多いです。ただし、陰毛などの生え方はおりものが出る出ないなどと比べると個体差の大きい指標です。そのため陰毛が生えたからすぐに初経(初潮)がくるという直結した指標ではない気がします。

乳房がふくらんでくる

これも女性ホルモンの分泌がさかんになっている証拠です。これも初経(初潮)が起こる前段階として起きてくる兆候です。

 

おりものが出始める

女性ホルモンの分泌が盛んになってきている証拠です。初潮前のおりものは、一般に生理が普通に来ている女性の排卵前のおりものと比べるとやや粘度が高いといわれています。色は通常無色から黄色です。匂いはほとんどない場合が多いです。おりものが出始めると通常は初経(初潮)が近いと考えられます。

 

さてここでは初経が早く来る方法についてのタイトルで記事を書いていますが、その対象となる方の年齢がいったいいくつなのか?ということが問題になります。上記しましたようにあまり早いのも早期月経と言って正常かどうか診断すべき問題であったりすることがあるためです。

初潮が来なくて心配すべき年齢は16歳以降

初潮が来なくて心配すべき年齢は16歳以降になると思います。その際に注意すべき点は先ほど初潮の身体的指標やシグナルのところに書いたポイントです。整理すると

・身長が150cmを超えているか?

・体重が42kgを超えているか?

・陰毛が生えてきているか?

・乳房がふくらんできているか?

・おりものが出始めているか?

などです。これらの兆候があまり見られない場合はもよりの産婦人科に相談されるのも一つの手だと思われます。

16歳で初経(初潮)が来ないのは5%、17歳だと2%

16歳になるとその95%の方で初経(初潮)はすでに済んでいて、17歳になると全体の98%が初経(初潮)が済んでいる状態になっています。

そのためこの年齢になると少し心配する段階に入ります。

病院イメージ

初経(初潮)がなかなか来ない原因

16歳、17歳になっても初経(初潮)がなかなか来ない原因として考えられることは無月経です。

無月経の中には原発性無月経と続発性無月経があります。

原発性無月経

原発性無月経の最も大きな原因は卵巣形成障害(卵巣がちゃんと作られていない)です。本来、卵巣が形成される時期に卵巣がちゃんと作られなかったということで起きます。ただしこれは非常に少ないです。

 

続発性無月経

こちらの方が圧倒的に多いです。

簡単に言えば、本来出るべき女性ホルモンの分泌がうまくゆかず、女性ホルモンの分泌が不十分これは治療が可能なものです。

 

無月経の対処法

いずれにしろ病院で一度現在の状況を検査してもらうことが大切です。

何も問題なく、時間が解決する問題もありますし、エコーによる画像での検査や血液検査での各種ホルモンの値などを調べることである程度はっきりすると思います。

 

ではあらためて

初経(初潮)がおそい人が少しでも早く来る方法は

まず現状把握が重要です。そのためからだの状態を調べてみることが大切です。そのためまずできることは

・産婦人科に行って検査をする

・病院に行きたくない場合はまず基礎体温をつけてみる

病院ではっきりとした理由がないないのに初経(初潮)が遅い時に考えられること

・激しい運動をしてる

・ダイエット(極端な偏食)をしている

・特別なサプリメント(豊胸サプリ)など

もしそのようなことをされている場合は直ちにやめてみて下さい。7

若年の場合、極端に体脂肪率が低いと生理不順をおこし、それがあまりに極端になれば早発閉経となることがあります。