ピックアップ障害とは
人の身体の構造上の話ですが、卵巣と卵管とは直接つながってはいません。
そのため卵巣から排卵された卵はいったんお腹の中に出てくるのです。
それを卵管の先端にある卵管采という器官が卵をキャッチすることではじめて卵管内から子宮へと卵が移動できるわけです。
この卵巣から排卵された卵をうまくキャッチできない場合をピックアップ障害もしくはキャッチアップ障害というのです。
ピックアップ障害(キャッチアップ障害)の原因
ピックアップ障害(キャッチアップ障害)の原因として代表的なのは、子宮内膜症などによる、卵管采を含めた卵管周囲の癒着です。
それ以外にはクラミジアなどの細菌による感染によって引き起こされる卵管炎、それがさらに卵管周囲の癒着になるケースです。
しかしそれ以外にもこのようなはっきりとした原因でなく、何らかの原因による卵管采のピックアップ障害(キャッチアップ障害)が機能性不妊症の場合には起きているのではないかといわれています。
これに関しては調べる検査方法が無いため、詳しくはわかっていません。
ピックアップ障害に対する一般的な治療法
残念ながらピックアップ障害に対する治療法というものは確立されていません。
癒着が原因の場合は癒着を取り除く手術が可能なケースもあるのですが、再癒着の可能性もあり、手術を勧めないケースもあります。
そのため病院での治療としては、ピックアップに左右されないより高度な不妊治療を勧められることになるのが一般的です。
具体的には体外受精以上の高度な治療であれば卵管采の影響は受けないため体外受精を勧められるケースが多いと思います。
ピックアップ障害(キャッチアップ障害)の漢方薬による治療
ピックアップ障害(キャッチアップ障害)の原因が卵管周辺の癒着
ピックアップ障害(キャッチアップ障害)の原因が卵管周辺の癒着である場合は、漢方的な治療は難しいように思います。
ただし癒着であっても、その癒着を取り除く手術をした直後であれば、再癒着を防ぐための治療は可能かもしれません。
また明らかな癒着が見られない場合は、実際にはピックアップ障害(キャッチアップ障害)が原因でない可能性もあるため、これは漢方による不妊治療の対象となると思います。
癒着が無い場合のピックアップ障害(キャッチアップ障害)の漢方から見た原因
恐らくですが、卵管采のキャッチする働きが鈍くなっている可能性が高いと思われます。
このような機能低下を引き起こす原因の代表的なものに気虚(エネルギー不足)があります。
それ以外には加齢に伴う機能低下(腎虚)の可能性もあります。
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