不妊症の患者さんが来られました。

この方はうちの薬局で不妊治療を受けられて妊娠された患者さんの紹介で来られたのです。

年齢的にはまだ若い方なのですけれども、3年以上前から妊娠を希望されていて避妊は全くしていなかったそうなのです。

そして病院での不妊治療に関しては、すでに3回病院を転院しているのですけれども、なかなか妊娠されないということで漢方相談に来られたのです。

そこでまず、病院での不妊治療についてもう少し詳しくお話を伺いすることにしました。

最初の不妊治療の病院で数回の人工授精をしてうまくいかなかったため、不妊治療で有名な病院に変わったそうなのですけれども、そこでは治療を行わず、 またすぐに病院を変わって、人工授精を数回した後、体外受精を一回したのですが、それもだめだったそうです。

病歴としては過去に子宮頸がんの軽度異形成になったことがあり、レーザー治療を受けています。

現在はチラージンを服用しているとのことなので甲状腺機能低下症もあります。

また、過去に受けられた不育症の検査項目でいくつかひかかっているものがあります。
そのためおそらく不育症もあると思われます。

漢方治療イメージ

そして基礎体温をチェックすると低温期も高温期も問わず基礎体温が上下に大きくガタガタと温度差があるタイプなのです。

このような基礎体温の形の時には、情緒や自律神経に乱れがある事が多いのです。

またこのガタガタしているせいなのか? 高温期が長く持続していないのです。

これらのことを踏まえるとかなり治療すべきポイントがあります。

ただ、全てのポイントを同時に治療することはできませんので、どこから治療始めるかも含めて非常に悩みました。

そこで、甲状腺の反応のでるツボ、不妊症の反応のツボ、不育症の反応のでるツボ、自律神経や情緒の乱れのでるツボなどチェックしてみたのですが、この中でハッキリと反応が出ていたのは、不育症の反応だけでした。

しかし基礎体温をみると、自律神経・情緒系統に問題があるのはあきらかだったので、不妊症で情緒や自律神経の乱れにも使うような漢方薬を用いることにしました。

そこで、とりあえず2週間漢方薬を服用していただいて様子をみることにしました。

漢方治療で改善したイメージ

そして、2週間後来られた際に基礎体温と不妊症のツボの反応をチェックしてみると・・・
基礎体温のガタガタした形も全く変化せず、不妊症のツボの反応にも改善の変化はみられませんでした。

そこで再度、一からチェックし直して、最終的に不育症に用いる漢方薬に変更してまた2週間後に様子をみることにしました。

そして、2週間後来られた際に、再度チェックしてみると・・・基礎体温には全く変化は見られなかったのですが、不育症のツボの反応は若干改善されていたので、今回はそのまま継続することにしました。

そして、結局同じ漢方薬を約3か月服用していただきました。

しかし 基礎体温に関してはやはり全く変わる兆候が見られずまた病院が変わって体外受精をやった結果も思わしくなかったのでまたここで一度漢方薬を変えてみました。
しかしこの漢方薬も2週間後にチェックすると基礎体温的にも不妊症のツボの反応 をチェックしてもいまいちな気がしたのでまた再度漢方薬を変えてみることにしました。

今回は今までのことは忘れてゼロからもう一度体の反応をチェックしてみることにしました。

そうするとマイナーな情緒や自律神経に関係する反応点に反応が出ている気がしました。

そこでその反応点に効く漢方薬を探して出してみました。

それから2週間後に再び来ていただくと、今までと比較すると明らかに基礎体温のギザギザの幅が少なくなってきているのです。

患者さんご本人もはっきりとその差を自覚できたようでした。

そしてこのタイミングで再度体外受精を行なったのです。

そして、 病院での妊娠判定後に漢方薬局に来ていただいたのですけれども、結果をお伺いしたところ、 人生で生まれて初めて陽性反応が出たとのことでした。

やっぱり漢方薬が合っていると明らかに妊娠しやすくなると改めて実感しました。

この患者さんも西に対してプレッシャーを感じていたと思いますけれども、私も他の患者さんからの紹介ということもあって、若干プレッシャーを感じていました。

まだまだ出産までには乗り越えなければならないハードルがいくつかあるのですけれども、とりあえず 初めて妊娠されたということでホッとしました。
よかったです。