卵の質が悪いと言われたらどうすればよいのか

「卵の質が悪い」これは体外受精を行っている患者さんが病院の先生から言われる言葉です。この卵の質が悪いという部分にはいくつかのニュアンスが含まれている気がします。それについてまず書いてみたいと思います。

結論から言えば身体全体を良くすることが大事!!

卵巣も卵子もあなたの身体の一部です。あなたの身体のコンディションが良くないのに卵巣や卵だけ良くなることはありません。

時間はかかるかもしれませんがまずはあなたの体調を万全にすることが一番大切です!!

急がば回れ!!です。

あとの文章は読みたかったら読んでください

不妊治療イメージ

卵の質の悪いの意味

卵に質が悪いといわれるときにはなにがしかの理由があります。ますはそれについて理解してもらいたいと思います。

うまく採卵ができない

採卵できる卵がなかなかできない、できても空砲であったり、変性卵であったりする場合、これは実際卵の質も良くない場合は多いのだと思うし、これは西洋医学的にも明らかな問題です。

受精卵の質が悪い

受精卵のグレードが良くない場合にもこの用語が用いられることがあります。初期胚なのか胚盤胞なのかによって多少の違いはありますが、基本的な視点は卵の分割(卵割)が均等に起こっているかという点と、細胞の破片・断片のようなものがあるかないかなどもこの基準になります。これも西洋学的にも明らかな問題です。

受精しない、受精した卵の成長スピードが遅い

精子の運動率や奇経率にそれほど問題が無いのに顕微授精を行っても受精しない、受精率が低い、もしくは受精した卵の(受精卵)の発育スピードが遅いこういう場合も卵の質が悪いと判断される可能性があります。

着床しない

一応、胚盤胞になったりして、子宮内膜の厚みにも問題が無い場合、最終的に卵の質が悪いのではないかということになります。これは治療結果から考えられる結論で、推測です。でもそれ以外に考えられないということです。

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東洋医学と卵の質の問題

東洋医学(漢方医学)でこの卵の質を考えた時、治療はとてもシンプルです。病院での治療は卵の質を変えることは通常できません。採卵できる数などは治療法によって変えることができます。
西洋医学ではとても重要な部分が欠けていると思います。
すごくシンプルな考え方です。

身体の状態が悪いのに卵だけ質の良いものができるなんてことはない

とても当たり前のことだと思うのですが、西洋医学的には欠けている理論だと思います。卵を育てているのはその人の卵巣です。その卵巣を育てている(栄養を供給しているのは)その人の身体そのものです。その大元の身体の状態が良くないのに、卵だけ質が良くなるなんて常識的に考えてもおおかしいです。もっと別の言い方をするなら

その方の身体の状態を良くすることが卵の状態を良くすることにつながる

ということなのです。
細かい東洋医学理論はありますが、基本原則はそういうことなのです。その中でもう少し東洋医学的に書くのであれば

東洋医学の五臓六腑のどこに問題があるかを見つけてそれを改善する

これが東洋医学の治療原則の一つです。

身体の中の気血水のどれが過剰・不足・滞りとなっているのか?

この気血水の気とはエネルギーのことです。身体の働きそのものを表すこともあります。血は血液そのものを表す用語でもありますが同時に女性ホルモンや身体の栄養状態なども表しています。水は、体液です。汗やリンパ液、涙、鼻水、尿などもすべて水と考えます。これらのどれが不足・過剰、滞っても身体に異常が生じるのです。

身体の五臓六腑、気血水を調整することが卵の質を良くすることになる

身体の五臓六腑、気血水を調整することは、つまり身体の状態を良くすることになりますから、そうすると、卵巣にスムーズに栄養が供給されるようになります。そうすると卵巣の働きが良くなりますから、その結果として卵巣内になる卵胞の状態も良くなり、卵胞内になる卵の状態も良くなるのです。