左目の外側の上の方に、何とも言えない違和感があるということで、患者さんが相談に来られました。

この方、普段は相談に来られないのですが、一旦気になる症状が発生すると、その症状が改善するまで頻回に相談に来られるのです。

今回の症状もそれほど時間がかからずに、症状が改善しました。

いつもならこれで治療は終了するのですけれども、この患者さんから「複視の治療はできますか?」という質問がありました。

ふくし?
最初ふくしが何のことを言っているのかよくわかりませんでした。

常にではないけど、よく、物が二重に見えるそうです。

複視は普段、漢方相談うけることはないです。

そこで、もう少し詳しくお話を伺いすることにしました。

この患者さんのこの複視は最近始まったわけでもなく、10年ぐらい前くらいにはあったそうです。

自分ではどうしてこうなったのか心当たりは全くないそうです。

気づいたら複視になっていたそうです。

どういう時に複視になりやすいのかをお伺いすると、はっきりとはわからないそうですが、疲れたら症状は出やすいような気がするとのことでした。

漢方治療イメージ

そこで改めて現在の目の状態をチェックしてみることにしました。

そうすると、右目に比べ左目の筋肉(恐らく眼輪筋付近)が極端に凝っている感じがしたのです。

この左右の目の筋肉の凝り具合のギャップが複視の原因となっているのではないかと思ったのです。

そこで、まず、左目周辺の筋肉の凝りを漢方薬を使って取り除いてみようと思ったのです。

この話を患者さんにして、了解を得て、この患者さんの左目の凝りを改善すると思われる漢方薬を1週間分お出しして様子をみてみることにしました。

そして、再度1週間後に来られた際に様子をおうかがいすると・・・

あまり変化は感じられないそうです。

実際、複視は何回もでたそうです。

しかし、感覚としては、目の前に周辺の筋肉の凝りは減っている気がしました。

そこで、再度、チェックして、合う漢方薬を探しました。

そして、前回とは、少し異なる複数の漢方薬を併用してもらって、様子をみることにしました。

そしてさらに、1週間後、来ていただいて、様子をお伺いすると・・・

それでもはっきりとした変化は感じやれないとのことでした。

しかし、感覚としては、左右の目の周辺の筋肉の凝りの差は確実に減っている気がしました気がしました。

そこで、もう一週間、漢方薬を服用していただくことにしました。

これで駄目だったら、この複視の治療は諦めようと思っていました。

そして、さらに、一週間後、来られた際に、様子をお伺いすると・・・

複視が明らかに改善しているそうです。

この段階で左右の目の周辺の筋肉の凝りの差はほとんど無くなっていました。

そこで、再度、漢方薬をチェックして今回は同じ漢方薬をお出ししました。

複視は今回初めて漢方薬で治療しましたが、とりあえず改善して良かったです。

ホッとしました。