紹介で少し遠方の方が高速を使って来られました。

症状は頭痛です。

約5~6年前から出るようになったそうです。

頭痛になった原因に心当たりはないそうです。

頭痛は月の半分以上症状がでるということでかなり苦痛だという事でした。

そして、病院にも行ってCTも撮ってもらい、一通りの検査を受けたそうですが、特別原因は見つからなかったそうです。

病院で病気の原因的なものは見つからなかったため、症状を抑える痛み止めを飲んでいるそうですが、効くときと効かない時があるそうで、その違いも分からないという事でした。

そのため、痛い時にはドラッグストアーで買ってきた漢方薬を買って飲んでいたそうですが、それは微妙に効いていたそうです。

どういう時に痛くなるのかお伺いすると、雨の前の日に痛くなることが多いそうです。

そして生理前(PMS)も痛みがでやすいそうです。

それ以外にも痛みが出ることはあるそうですが、それ以外は特別な法則性はわからないということでした。

痛みの出る場所をお伺いすると、主に3か所というか3つのゾーンに分かれるように思われました。

痛み止めイメージ

 

一つはこめか付近、もう一つは側頭部の領域、もう一つは後頭部です。

ただし、それをつなげるとすべての痛みの部分はヘアバンドする位置くらいに集まっている気がしました。

この痛みの出る場所と痛くなるタイミングの関係についてお伺いすると、生理前に関しては左こめかみ痛が出やすいという事でした。

それ以外に関しては分からないそうです。

また、漢方的には頭痛とめまい、頭痛と吐き気は症状的に関連することが多いのですが、この患者さんの場合は頭痛があまりにもひどいと吐き気まで至ることはあるそうですが、めまいに関してはもともと症状も無く関係は無さそうでした。

あと私が気になったのは、この患者さんの年齢です。

丁度、日本人の女性が閉経するくらいの年齢なのです。

そして、症状が出るようになったのは5~6年前で丁度更年期に入った頃から症状が出ているのです。
※更年期とは閉経の前後5年トータル10年をさします

この患者さんはもともとは頭痛持ちでは無かった事から、頭痛が起きるようになった原因として妥当なのは更年期障害なのです。

そこで、それも考慮に入れて東洋医学的にチェックしてみることにしました。

漢方治療イメージ

まず、漢方的な問診、東洋医学的な舌診やそれ以外の東洋医学的なチェックを行い、東洋医学的な頭痛の原因を調べていました。

そうすると、頭痛を起こしている原因は東洋医学的にも複数あるように思われましたが、その中で最も強い痛みの部位に出ている反応と女性ホルモンの反応の出ている部位が一致しているように思われるのです。

そのため、年齢から考えても更年期障害による頭痛と考えるのがもっとも妥当なのではないか?と思われました。

そのため、更年期障害に用いる漢方薬の中で、頭痛にも使える漢方薬でさらにこの患者さんの体質に合っていると思われる漢方薬を選んで服用していただくことにしました。

治療としては、まず一番強い症状(頭痛)に対して治療を行い、その痛みが改善したら、残った痛みの原因に対してまた別の治療を改めて行うという治療プランで患者さんに納得していただきました。

そして取り合えず2週間分お薬をお出しして様子をみることにしました。

2週間経過した段階で、患者さんにお話をお伺いしたところ、頭痛の痛みの度合いは漢方薬を服用される前の4割くらいに軽減されているそうです。

思った以上に順調です。

そこで再度漢方薬が合っているかチェックしなおすと、まだ今の漢方薬で合っているみたいだったので同じ漢方薬をお出しして様子をみることにしました。

そしてさらに2週間後に症状をお伺いしたところ、本当に軽い頭痛がほんの数回あったくらいだそうです。

月の半分頭痛に悩まされていたことを考えると1か月でこれくらい改善したのは良かったのではないかと思います。

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