別の症状でご相談に来られている患者さんが今回はお子様を連れて来られました。
ご相談内容はチック症です。
チック症とは本人の意思とは関係なく突然、突発的な動きや声が繰り返し出てしまう病気です。
ハッキリとした原因はわかっていないのですが、大脳基底核というところに何らかの問題があると考えられています。
ただ、それだけではなく、環境的な問題や心因性の問題も関係していると言われています。
そして、幼児~小学生くらい年齢の男の子に発症すやすい傾向があります。
具体的な症状は大きくは2つの系統に分かれます。
一つは音声チックといって、突然、鼻や舌を鳴らしたり、咳払い繰り返す、短い単語を何度も連呼したりするなど本人の意思とは別に音声に関連する様々な症状が出るものです。
もう一つは運動チックといって、まばたきとか、首を左右に振る、顔をしかめるなど、身体の一部を極端に早く動かすなどの動作が本人の意思とは別に出てしまうものです。
この患者さんの症状をお伺いすると、リラックスした時に無意識に目をぐるっと回してしまうのだそうです。
また、無意識に急に手を上げるような反射?のような動作が起きてしまうのだそうです。
漢方でもチックはメンタルと関連していていると考えられます。
そして、運動チックにしろ、音声チックにしろ、チックは筋肉の問題と考えられるのです。
そして漢方的に筋肉は五臓六腑の肝(かん)と関連していると考えられています。
そのため、漢方的には肝(かん)を良くする漢方薬を用いることが多いのです。
そこで、この患者さんを改めて東洋医学的にチェックしてみると、やはり肝(かん)に問題があるように感じました。
そのため、肝(かん)を良くする漢方薬の中から、この患者さんに合いそうな漢方薬を2週間分お出しして様子をみていただくことにしました。
そして2週間後来られた際に様子をお伺いすると・・・
以前と比べ目をぐるっと回すような動作は減っているとのことでした。
ただ、まだ無意識に手を上げる動作は変わらないとのことでした。
そこで、再度東洋医学的に、この漢方薬が合っているかチェックしてみると・・・
まだ合っている気がします。
そのため、同じ漢方薬をまた2週間お出しして様子をみていただくことにしました。
そして2週間後来られた際に様子をお伺いすると・・・
無意識に手を上げる動作も減っているとのことでした。
現在、漢方薬を服用されて約1か月ですが、今のところ順調に改善しています。
とりあえずですが・・・少しホッとしています。