患者さんが来られました。

この方、もともとは何年も年から年中、咳をしていて、私の薬局で年から年中、咳をしていた間質性肺炎の患者さんが良くなったため、その方のご紹介でご相談に来られたのです。

そのため、最初の1年くらいは咳の体質改善の漢方治療を行いました。

その甲斐あって風邪をひかない限り、咳は一切しなくなりました。

この患者さん、この咳以外にも症状が山ほどある病気のデパートのような方なのです。

そのため、それ以降、この患者さんの気になる症状を次々治療していったのです。

もっぱら最近は膝の治療を行っていたところでした。

膝の治療で非常に困ったのは、この患者さんの住んでいるところが4階でエレベーターの無いところなのです。

そのため、膝にものすごく負担がかかるので、上り下りに注意してくださいと何度もお伝えしたのですが、この患者さん80代の割にはものすごく元気で、行動もアグレッシブなのです。

ご主人が脳梗塞で入院していて、ほぼ毎日欠かさずお見舞いに行ってという生活をされていたのです。

時間に追われる日々の生活の中で、せっかちな性格もあいまって、階段も急ぎ足で上り下りしていたのだと思います。

膝の漢方治療における養生法で最も重要なのが、膝に負担をかけない事なのです。

漢方治療イメージ

 

特に、階段の下りは膝に非常に負担がかかるのでかなり注意が必要なので、何度もお伝えしているのですが、どうもこの患者さんにはその事が実感できないみたいでした。

そして約、2か月前、一緒に来られている娘さんから連絡があり、急性膵炎になったため緊急入院したとのことでした。

原因は不明だそうです。でも長期にわたってごほぼ毎日主人の病院に行き看病して、ご主人の代わりに家業の仕事をやってという激務を続けてこられたせいなのではないか?という話でした。

そして入院したのは良いのですが、病院で膵炎のためのお薬を出されて服用しているのにすい臓の検査値(血清アミラーゼとP型ーアミラーゼ)が下がらないのです。

それで、強引に退院れて、今回は膵炎のご相談に来られたのです。

そこで東洋医学的な問診および東洋医学的なチェックを行うと、確かにすい臓に問題があり、膵炎の際に良く使われる漢方薬が合っているように思われました。

そこで、この患者さんにこの漢方薬を6月21日からとりあえず2週間服用していただくことにしました。

そして、2週間後来られた際に様子をお伺いすると、今まで病院の治療では下がらなかったすい臓の検査値(血清アミラーゼとP型ーアミラーゼ)が少し下がったということでした。

そこで、再度、東洋医学的にこの患者さんの状態をチェックしたところ、すい臓の状態はまだまだ完全ではなかったですし、まだ同じ漢方薬でいけそうでした。

そのため、再び同じ漢方薬を2週間お出ししました。

そして2週間後来られた際に様子をお伺いすると・・・

すい臓の検査値(血清アミラーゼとP型ーアミラーゼ)が正常値になったそうです。

すい臓の血清アミラーゼとP-アミラーゼの値の変化を載せています

良かったです。本当にホッとしました。

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