更年期障害の後のムズムズ脚症候群

体外受精チャレンジイメージ

以前不眠やパニック発作のご相談に来られていた患者さんが、久しぶりにご相談に来られました。

ご本人曰くおそらく更年期障害だろうということなのですが、最近妙にイライラしたり、体がぐったりしたり、頭痛がしたり、そして両手の指の第一関節がズキズキ痛むのだそうです。

これは使っていなくても症状は出て、指を使うとさらに痛く、曲げると痛むということでした。

そして、朝起きた時が特にひどいそうです。

ただ、天気とは関係がないと言われていました。

この患者さん関節リウマチを心配されてご相談に来られたのですが、更年期障害の患者さんで関節リウマチに似た症状を出す人は結構おられるので、話を聞いた段階では、更年期障害の延長線上の症状なのではないか?と思いました。

それ以外にも東洋医学的なチェックを行ったところ、女性ホルモンのバランスの反応がチェックできるツボの反応のところと、この指の痛みの出ている部分とが一致したので、少なくとも女性ホルモンが指の痛みに関係しているだろうと思いました。

また、心因性の問題が出てくるツボのポイントと女性ホルモンのバランスの反応が出てくるポイントとも一致したので、おそらくこれも更年期障害が関係しているように思いました。

そこで、この患者さんの更年期障害の症状に良いと思われる漢方薬を選び、それをとりあえず2週間服用していただくことにしました。

そして、2週間後に来られた際に様子をお伺いすると、イライラ感、からだのぐったり感、頭痛などの症状は軽減しているようでした。

漢方治療イメージ

しかし、指の関節の痛みは変わらないそうです。

そこで、症状の強い両手指の関節に絞って漢方治療を行うことにしました。

そこで、再度見直してみると、漢方の関節痛に用いる漢方薬が合っているように感じました。

そこで、その漢方薬を2週間出して様子を見てもらうことにしました。

そして2週間後来られた際に様子をお伺いすると、微妙に良いということでした。

そしてこのように2週間間隔で来ていただきながら、その都度漢方薬を変更していきました。

そこから約3か月で両手指の関節の痛みは治まったのですが、腫れぼったさが残りました。

その腫れぼったさに合う漢方薬を探してみると、最もよさそうだったのは更年期障害に用いる漢方薬でした。

その漢方薬を服用してもらったら徐々に手指の関節の腫れぼったさが引いてきました。

この漢方薬を約2か月服用されて、手指の関節の痛みと腫れぼったさは治まったのです。

治療した結果から逆算的に考えるとこの手指の痛みと腫れぼったさは、手の関節痛の問題に更年期障害が絡んでいたということだったのでしょう。

むずむず脚症候群改善イメージ

それから、しばらくしてからまた別の症状でご相談に来られました。

今回は足のだるさ、しびれ、足がムズムズする(むずむず脚症候群・レストレスレッグス症候群)。ものすごく頭があせって頭がおかしくなりそうになる症状が出るということでした。

これを東洋医学的にチェックすると心因性が原因の時に出てくるツボの反応から反応が出ている気がしました。

そのため、東洋医学のメンタル的な問題に用いる漢方薬の中からこの患者さんに合うと思われるものを選んで服用していただくことにしました。

そして2週間間隔でご相談に来られたのですが、2週間ごとに漢方薬の組み合わせを修正しながら、約2か月で足のムズムズを含め、症状はほぼ消えました。

過去に何名かムズムズする(むずむず脚症候群・レストレスレッグス症候群)という患者さんが来られましたが、それらの方はすべて心因性の問題に用いるタイプの漢方薬で改善しているので、心因的な要因が強いのだと思います。

まあ、とにかく、この患者さんの症状がとれてホッとしています。

※さらに更年期障害に興味のある方はこちら⇒更年期障害

※さらに詳しくむずむず脚症候群について知りたい方はこちらを参照してください。

 

 

この記事の筆者

広島の漢方薬局の先生写真

漢方薬剤師 谷 裕一郎

・薬剤師

・中国政府認定国際A級中医師

・JCC認定カイロプラクター

・東洋医学会会員

・関東伝漢研会員

広島の漢方薬局ハーブスでご相談をお受けする谷裕一郎です。国際A級中医師の資格を持つ漢方薬剤師です。

じっくり 懇切 丁寧 をモットーに、漢方のスペシャリストとして誠心誠意皆様の健康のお手伝いををいたします。

20年間漢方薬剤師として、生薬・漢方薬の調合、処方をしております。漢方薬局ハーブスは開局15年目になります。

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