HPをみて患者さんが来られました。

ご相談内容は間質性膀胱炎(ハンナ型)です。

この病気は難病指定されており、膀胱炎の中でも最も難治なものです。

この病気の原因ですがよく分かっていません。

膀胱炎なので炎症があり、免疫が何らかの形でかかわっているのではないか?とかいくつかの仮説はあるのですが、確定されていないのです。

この患者さんにも、どうして、この病気になられたのか?心当たりはありますか?とお伺いしましたが、特に思い当たることはないということでした。

そして、この病気になられてから、3年半経過しているそうです。

そもそも間質性膀胱炎とはどんな病気かというと、頻尿や尿意切迫感、膀胱に尿が溜まってくると痛み、排尿時の痛みなどの症状を起こすことが多いのです。

そして傾向としては中年以降の女性に圧倒的に多い疾患です。

漢方治療イメージ

この患者さんの場合、どんな症状でお困りなのか?をお伺いすると・・・

・排尿をがまんしている時は膀胱全体が痛い

・排尿時の痛みがひどい、排尿した後も痛みが続く

・立っていると痛い(座っていたり、寝ていたりすると痛くない)

・夜寝ている時間に6~7回トイレに行く

これらの症状がつらくて困っているという事でした。

話を戻しますが、この患者さん、この3年半ずっと病院に通われていて、膀胱水圧拡張術という手術を2回受けて、ジムソ膀胱内注入療法を現在も受けているそうですが、一向に良くなる気配がないため、藁にも縋る思いでご相談に来られたということでした。

ちなみに病院で受けられた膀胱水圧拡張術とはその名の通り、膀胱を拡張するために行うものですし、ジムソ膀胱内注入療法のジムソには抗炎症作用、鎮痛作用、筋弛緩作用などがあります。

これらの治療をしても症状は全く改善されていないということと、通常の膀胱炎には一切なったことがない(発熱や尿濁、血尿などは起こらない)というお話から、恐らく

・この膀胱炎は感染症の問題ではない

・膀胱の拡張性の問題ではない

・炎症と痛みとは相関性が無い(抗炎症作用の薬剤を用いても症状が改善していないことから)

という事になると思います。

間質性膀胱炎改善イメージ
I

そうすると、間質性膀胱炎の痛みを起こしている原因として可能性が高いのは『膀胱が知覚過敏になっている』

そう考えるのがナチュラルに思えたのです。

では、どうして膀胱が過敏になってしまったのか?

それはストレスや情緒などが関係しているのではないか?と考えたのです。

そこで、東洋医学的な問診やそのほかの東洋医学的なチェックを行い、自律神経や情緒の乱れを整える様な漢方薬の中からこの患者さんに合うと思われる漢方薬をとりええず2週間分出してみることにしました。

そして2週間後、来られた際に様子をお伺いすると・・・

・排尿をがまんしている時は膀胱全体が痛い→変わらず痛い

・排尿時の痛みがひどいが、出した後スッキリするようになった→少し改善

・立っていると痛い(座っていたり、寝ていたりすると痛くない)→変わらず痛い

・夜寝ている時間に6~7回トイレに行く→変わらず

ほぼ変わらないといえばそうですが、少し良い部分が出てきたように思いましたし、患者さんもそう思われたようです。

今まで病院で3年半治療しても全く症状は改善していないことを考えると2週間で、部分的に改善が見られたのは良い兆しだと思いました。

そこで、また同じ漢方薬を2週間分お出しして様子をみていただくことにしました。

体質改善イメージ

そして2週間後来られた際に様子をお伺いすると・・・

ご本人様いわく、だいぶ落ち着きましたと、少し顔にゆとりが生まれておられました。

そして再び具体的に症状の変化をお伺いすると・・・

・排尿をがまんしている時は膀胱全体が痛い→変わらず痛い

・排尿時の痛み→今までの痛みの4/10くらいまで減った

・立っていると痛い(座っていたり、寝ていたりすると痛くない)→同様に今までの痛みの4/10くらいまで減った
→ただ、ここ3日くらいは痛みが少し増えたが最初ほどの痛みではない

・夜寝ている時間に6~7回トイレに行く→平均1回減った

思った以上に改善しています。

3年半変わらなかった症状が4週間の漢方薬の服用で明らかに改善させているのでかなり希望を持たれたようです。

ただ、症状というのはほぼ必ず波をうちます。

それは人間も自然界の生き物の一つだからです。

例えば夏から冬に移り替わってゆくとき、直線で気温が下がることはないですよね。

暑かったり、涼しくなったりを波のように繰り返しながら徐々に気温は下がってゆきます。

ストレス発散イメージ

そのように患者さんの症状も良かったり悪かったりを繰り返しながら症状は減ってゆくことが多いのです。

大事なのは方向性で、トータルとして時間の経過とともに症状が減る方向に向かっているか?という少し広めの視点が大事なのです。

もちろん、それはその患者さんに対して治療が合っていればということが前提です。

今回の間質性膀胱炎に関して言えば、お出しした漢方薬の効能を考えてもストレスか何かが関係しているのは間違いないと思います。

患者さんに最初ストレスと間質性膀胱炎の関係性についてお伺いしたところ、特に心当たりはないと言われていたのですが、再度お話を伺うと、そういう風に関連しているとは考えていなかったそうですが、ストレスはかなりあるというお話でした。

そのストレスのかかり具合が酷ければ症状は悪化することもあり得るという事なのです。

まだ、治療を始めて約1か月で治ったわけではないですが、治療の方向性としてはうまくいっているのではないか?と思います。

とりあえずは良かったです。

さらに

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