HPを見て患者さんが来られました。
症状はアトピー性皮膚炎です。
この症状は幼少期からあったそうですが、１５年前に突然悪化したそうです。
その後、頑張って脱ステロイドをして症状は落ち着いたそうですが、４年前に再び悪化したそうです。
その際にはステロイドを数ケ月使用したそうですが、その後また頑張って再び脱ステロイドをしたそうです。
現在は抗ヒスタミン剤を内服しているそうです。
どうもステロイドに関してはかなり抵抗感があるようで、過去に通われていた病院も原則ステロイドを使わないクリニックでした。
しかし、実際にアトピー性皮膚炎の患部を見せていただいたところ、とても症状をコントロールできているとはいいがたい状態でした。
それで、抗ヒスタミン剤の内服だけで我慢するとは、本当に我慢強いです。
見た目からすれば、ステロイドを使った方が改善は早いと思いました。
しかし、ご本人としてはステロイドを使わず何とか治したいから、わざわざ私の薬局に来られたわけ
なので頑張るしかないのですが・・・
そこでさらに原因を探るために質問をしていきました。
ご自身でアトピーが再発した原因をお伺いしたところ、転職や仕事と子育ての両立するための精神的、肉体的負担が原因なのではないか？と言われていました。
そこで、さらにお話を伺い、東洋医学的なチェックを行ったところ、純粋にアトピー性皮膚炎があるように思いました。さらに最も症状の重い、腹部から胸部にかけてはカビが原因の一つになっているのではないか？と思いました。
そこでまずはこのカビとアトピー性皮膚炎の漢方薬を出してみることにしました。
そして１週間後に来ていただいたところ、微妙に良い感じがしました。
そのため、多少の組み合わせの変更を行いまた２週間後に来ていただくことにしました。
そして２週間後来られた際に様子をお伺いすると、最初は良かったけれど途中から再び悪化したということで、また漢方薬を修正しました。
しかし、漢方薬を修正して再度来ていただいたのですが、見た目にも患者さんの実感も変わりませんでした。
そこで、今度は大きく漢方薬を変更したのですが、あまり良くない感じで、次に来られた際には、お酒を飲む機会があって飲んだら皮膚が悪化したそうです。そこで再度漢方薬を変更しました。
その際に私が最初の段階でお話しした食養生を実践するよう再度お願いしました。
食養生を具体的に言うと、お菓子（特に甘いお菓子）を食べないようにすること、そして葉物野菜を食べるようにすることでした。
そして２週間後に来られた際に症状をお伺いすると・・・症状が一気に改善したというのです。
もちろん漢方薬も合っていたと思うのですが、患者さん曰く、もともと甘いおやつを食べると痒くなる自覚はあったそうなのですが、ストレスもありなかなか止めれなかったということでした。
そのお菓子を止めてみたら、漢方薬の効果が持続するようになったということでした。
今は痒みを気にせずに生活できるということでした。
アトピー性皮膚炎に限らず皮膚疾患の人は甘いお菓子が皮膚改善の障害になっていることが多いのです。
そのため、関係ないように思われても、それを止めるだけで症状の悪化の度合いが軽減されたりすることが多いのです。
このことはぜひぜひ知っておいていただいて、実践してみてください。
