出来物に関して東洋医学はかなり大雑把なとらえ方をしています。例えば東洋医学ではどんなものを出来物と考えるか?
代表的なものはイボです。これには異論はないと思います。それ以外に子宮筋腫などの良性腫瘍も立派な出来物です。そしてその延長線上にある悪性腫瘍も当然出来物なのです。広い意味ではニキビも出来物の一種です。
こういう出来物に対して漢方ではどんな生薬(漢方薬)を用いるか?
代表的なものはヨクイニンです。ヨクイニンとはハトムギのことです。ハトムギってハトが好んで食べるからその名前がついたと言われています。(どうでもいい話ですが・・・)ヨクイニンはイボとりに良く使われる生薬なのです。そして子宮筋腫などにもヨクイニンを含んだ漢方薬が使われることが多いのです。代表的な処方は桂枝茯苓丸加ヨクイニンです。そして悪性腫瘍に対してもヨクイニンを含んだ製品はあります。こういう大雑把なとらえ方が逆に東洋医学の面白いところであり、なおかつ非常に有効であったりするところなのです。
出来物と自然療法
イボを民間療法で治療する方法の中にお灸をすえるやり方があります。どうやるのかというと、イボのなかで一番最初にできたものに灸をすえると、他のイボがすべて消えてしまうのです。一番最初にできたものが、イボの本体ということなのでしょう。植物でも最初の種芋からどんどん広がっていくということはありますが、そこでもとの種芋を取り除いても、他のものが一緒に枯れたりはしないと思います。そこらへんは非常に不思議なところです。いつも思うことですが、これを最初に発見した人はなぜそうしようと思ったのか?聞けるものなら聞いてみたいと思うのです。でもこういう類の話は、最初に始めた人は実際のところ、理屈とかではなく、多分見て最初から分かっていたのだと思います。それを差し引いたとしてもとても不思議な話ですよね。民間療法の中にはかなり怪しいものもたくさんありますが、中にはとても無視できないような事実か隠されていたりするものなのです。だからそれらを含め東洋医学というものが止められないのです。