気虚とは

気虚とはその名の通り気が虚する(不足する)ということです。

この気という概念についてもう少しわかりやすく説明します。

気≒エネルギーもしくは気≒体の働きという風に解釈すると分かりやすくなると思います。

つまり気虚とはエネルギー不足の意味であったり、体の働きが低下した状態という意味になるのです。

この気虚にはもともと生まれながら体が丈夫じゃないタイプの人もいますし、疲労が蓄積しても体の働きが低下してきますし、慢性病のような病気にかかってもそのようになります。

また食事などのバランスが悪ければ、栄養状態も悪くなり最終的にガス欠状態、エネルギー不足になってしまうこともあります。

また極端な運動不足も体力を低下させ、気虚の原因となることがあります。

気虚の症状

疲れやすい、元気がない、気力がない、息切れ、動悸、食欲不振、食べたいと思って食べてもあまり食べられない、元々食が細い、ちょっと動いても汗をかく、風邪をひきやすく治りにくい、軟便、下痢しやすい

このような症状の方は多くの場合色白で痩せ型の方かぽっちゃりした水太りの方で汗かきの方が多いです。

気虚と基礎体温

気虚の基礎体温

気虚の方の基礎体温というのは基本的に低温期が低め、温期短め、高温期も低めになりやすいです。

高温期の途中で一時的に基礎体温が下がることも起きます。

これらは血虚の基礎体温と重なりやすいのですけれども傾向として気虚の方は低温期が短めになることが血虚よりも多いです。

そのため全体的な生理周期も普通の人に比べると短めになることがあります。

気虚と漢方薬

気虚とは先ほども書きましたようにエネルギー不足であったり機能が低下した状態で実際の症状としては疲れやすいとか食欲不振などがメインの症状となります。

そのため元気にするような漢方薬であったり食欲を増進させるような漢方薬を用いることが基本になります。

気虚に用いる生薬

気虚に用いる生薬はたくさんのものがありますけれどもその中で最も代表的なものは高麗人参と黄耆という生薬です。

実際に気虚に用いる漢方薬にはこれらの生薬が含まれていることが多いのです。

気虚に用いる代表的な漢方薬

不妊治療で気虚に用いる代表的な漢方薬には補中益気湯と六君子湯があります

補中益気湯・・・疲労倦怠、疲れやすいなどがメインとなる気虚に用いる代表的な漢方薬です。

六君子湯・・・先天的な食欲不振など胃腸虚弱がメインの症状の代表的な漢方薬です。

気虚の方のための養生法

気虚の方のための食養生

よく噛んで食べる

穀類(コメ)を中心に食事をする

食べ過ぎない

できる範囲でバランスよく食べる

気虚の方のための養生

気虚の養生法は当たり前の事ばかりですが、継続こそ力なりです。

とにかくゆっくりでも改善することが重要です。

適度に運動をする(歩くのが基本)

適度に休息をとる

早寝早起きする

睡眠は十分にとる

漢方理論と基礎体温についてさらに詳しく知りたい方は➡基礎体温と漢方理論