カウフマン療法とは

カウフマン療法とは無月経や無排卵、極端な生理不順(希発月経)や更年期障害などの卵巣機能の著しく低下した状態の患者さんに対して行われる療法です。

この卵巣機能の著しく低下した状態とは女性ホルモンの分泌が低下しているためその女性ホルモンの分泌を調整する目的で用いられます。

それ以外には体外受精などを行う際、排卵前に卵巣機能の調整を行うためにピルとほぼ同様の目的で用いられることがあります。

カウフマン療法と生理周期

カウフマン療法を行うような患者さんはきれいな生理周期がないケースがほとんどです。カウフマン療法はこの生理周期をホルモン投与によって人工的に作り出すやり方です。

カウフマン療法と女性ホルモン

カウフマン療法では正常な女性の場合に、生理周期に分泌される女性ホルモンを人為的に投与して、きれいな生理周期を作り出す療法です。

そのため、生理周期の低温期の時期に分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)を低温期に相当する時期に投与し、

その後高温期にはその時期に通常分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の両方を同時に投与するやり方をおこないます。

代表的な薬剤名でいうと、低温期には卵胞ホルモン(エストロゲン)製剤のプレマリンを最初の10~12日間投与し、

その後プレマリンに加え黄体ホルモン(プロゲステロン)製剤であるルトラールもしくはデュファストンを合わせて10日~14日投与するやり方を用います。

そしてその2種類の薬を止めて数日すると生理が起きるのです。

カウフマン療法を使うケース

更年期障害や血の道症などの女性ホルモンの分泌低下によっておこる不正出血や、体外受精のための卵巣機能の調整、無月経、無排卵、希発月経など著しい卵巣機能の低下の回復の目的で用いられます。

カウフマン療法の目的

カウフマン療法を何か月か行ってから、止めると、数周期休んでいた卵巣が、働き始めることで卵巣機能が活性化され、

自分自身の力での排卵や月経周期のカウフマン療法と更年期障害回復が期待できるため行われるのです。

カウフマン療法と早発閉経

実際の所、うちに来られている早発閉経の患者さんでカウフマン療法によって早発閉経が改善した患者さんはおられません。

早発閉経はそれほど簡単ではないというのが印象です。

カウフマン療法と更年期障害

更年期障害に近い患者さんのカウフマン療法も同様で、これによって生理周期が改善した患者さんはおられません。

カウフマン療法の実際

カウフマン療法で改善する患者さんが極一部なのだと思います。

体外受精の治療の一部として子宮を休ませる目的でなく、卵巣機能の著しい低下でカウフマン療法を受けてる場合は他の治療法も併用しないと難しいのではないかというのが基本的な考えです。

 

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