不妊の患者さんからtelで不妊の漢方ありますか?というお問い合わせがたまにあるのですが、その答えは、yesでもあるし、NOでもあるという感じです。他に多いのが不妊に効く漢方ありますか?という質問ですが、これも上記と同様です。この説明をするには漢方理論を少し理解する必要があるのです。まず言えるのは不妊だけに使う漢方の薬は基本的にないということなのです。でも漢方で不妊治療は可能です。病院ではその個人の身体の状態を基本的には考えず、子宮や卵巣の機能だけを見ています。それに比べて漢方の場合は不妊を良くするのに、子宮や卵巣だけが単独で良くなることはありえないと考えます。なぜならその人の身体がその人の卵巣や子宮を栄養してるわけですから。そのため漢方では不妊治療する場合、その人の体調を良くすることが不妊治療につながるのです。そのため漢方での不妊治療は女性ホルモンの状態もチェックしますが同時に、冷え性や血流の状態、ストレスなど体全体の状態も漢方的な視点でチェックするのです。それらを漢方的に治療することが、その人の不妊の原因も治療することにつながるのです。それが漢方の基本的な不妊治療の考え方なのです。なので最初に書いたように不妊に効く漢方ありますか?と聞かれるとちょっと困ってしまうのです。不妊に専用に効く漢方があるわけではなく、その方に合う漢方を飲むことでその方の体質が改善し、結果不妊も改善するという話なのです。