漢方薬を服用され始めてから約3か月の不妊治療の患者さんから電話があり、陽性反応が出たとのこと。
この患者さん、約一週間前に漢方相談に来られたのですけれども、その際に高温期がいつもよりも若干すでに長めだったのです。
そして基礎体温の形はいつもより良くなかったのですけれども、なんとなく妊娠しているような気がしたので、生理予定日から一週間後に排卵チェッカーで検査をして、もし陽性反応が出たら連絡してくださいという話をしておいたのです。
ただ、この方は、過去に妊娠していないにも関わらず、高温期がかなり長く続いたことが一回あるので、ご本人もこの時の段階では半信半疑ではなかったかと思います。
でも、今日来られた段階で病院に寄ってこられていて、胎嚢を確認されたそうなので、改めて妊娠の実感をされたと思います。
週数は5週とちょっとです。
でもここからが長いのです。
私の経験上12週までは流産のリスクがあるのです。
その話はまずしておきました。
そして、この患者さんに合う流産止めを探したのですけれども、残念ながらばっちりな流産止めは見つかりませんでした。
そこで、お酒は飲まない、カフェインもできるだけ控える(いずれも妊娠するまでは大丈夫)、レアの肉は食べない、など流産のリスクを減らす食養生などについてお話ししました。
ただ、実際には妊娠された1割以上の方が流産されます。
そのほとんどが染色体異常でご本人の努力ではどうすることもできない問題なのです。
それでも、努力で防ぐことのできる数パーセントのリスクについてお話しする必要はあると思います。
また、今後起こってくる可能性のある妊娠中毒症妊娠時高血圧症についての話、風邪を引いてしまって咳が止まらない時の話や、つわりが起きた際の対処法などについて一通りお話ししました。
妊娠するまでの期間も長いですが、妊娠してから無事出産するまでの期間もご本人にとっては恐ろしく長い期間です。
その期間を乗り越え、母子ともに無事に出産されることを祈っています。