以前漢方相談に来られていた方が別件でご相談に来られました。

ご相談内容はすこぶる胃の調子が悪いそうです。

胃痛というより胃もたれに近い感じのようです。

この症状になったきっかけをお伺いすると、お酒をのんでからだそうです。

ただお酒をのんでから随分時間が経っていますのでお酒そのものが影響しているとは考えづらいです。

そのため、膵炎系統の問題や肝臓・胆嚢の問題の可能性もあります。

その他、ご相談内容で気になったのは胃にポリープがかなりあるそうです。

また、それ以外にも漢方的な問診をしてみましたが、やっぱり気になったのは上記の3つと・・・胃がんです。

なぜかというと、胃がんもお酒で悪化することがあることと、胃にたくさんのポリープがあることが気になったのです。
ポリープ(良性腫瘍)の中にガン(悪性腫瘍)が混じっている可能性は無いとは言えないと思ったのです。

そこで、ツボの反応でチェックしてみることにしました。

そうすると、膵臓、肝臓、胆嚢には問題はないと感じました。

しかし・・・
胃に関しては良性腫瘍なのか?悪性腫瘍なのか?判断に迷いました。

そこで患者さんに正直に思っていることをお話しして、病院で胃がんの検査をしてもらうことにしました。

それから、数ヵ月後やっと検査ができたということで、再びご相談に来られました。

そこで、検査結果をお伺いすると・・・

胃のポリープ以外には特に問題ないということだったそうです。

良かった・・・ホッとしました。

そして、治療すべきポイントが絞られました。

そこで胃のポリープに絞って治療を行うことにしました。

最初は、自覚症状も含め、かなりひどい感じでちゃんと治るのか?
という不安もありましたが、2週間間隔で来ていただくごとに症状が改善し、1か月後にはご本人の自覚症状もかなり軽減しました。

現在も治療の途中ですが、胃の不調はだいぶ気にならなくなってきているそうです。

治療を始めてみると案外、順調だったですが、これも、患者さんが病院で胃がんの検査をしていただいたおかげです。

これがハッキリしなかったらずっと、悪性腫瘍のための漢方薬にするか?ポリープの薬にするか悩んだと思います。

原因を絞り込めたことで、ポリープの治療に専念できたのが良かったのだと思います。

まだ、完全に治ったわけではないですが、ゴールが見えてきた気がします。

良かったです。