ここ数ヶ月、更年期障害の相談に来られている患者さんが漢方相談に来られました。
この方、 ホットフラッシュやのぼせ、最近になって急に高血圧の症状が出てきたのですが、漢方薬を服用されてから、これらの症状は落ち着いてきていたのです。
更年期障害に伴うこれら症状の改善は順調でしたので、基本的なベースとなる漢方薬は同じで、その時々に出てくる強い症状に対して別の漢方薬を併用するような形で様子を見ていました。
そして最近では、ほとんどこの漢方薬の組み合わせも変わらず、安定してきていたのです。
ところが今回ご相談に来られた時に最近なんだか身体がだるいという話をされたのでした。
少なくとも前回来られた3週間前にはそのような話はされていませんでした。
もう少し話をお伺いすると、ここ2週間くらいずっと続いているそうなのです。
この症状の場合、考えられるのは、オーバーワークが続いている、今まで飲んでいた漢方薬合わなくなってきていることと、ここ1ヶ月ぐらいで始められたこと、特に2週間以内に始めたことが体に合っていない可能性があるのです。
そこでまずオーバーワークかどうか聞いてみたところ、それに関しては3週間前と今でそれほど違いはないそうです。
そのため、これが原因ではなさそうです。
そこで、次に今まで出していた漢方薬が合っているかどうかをツボの反応でチェックしてみることにしました。
そうすると・・・漢方薬は特に体にストレスを与えていないように感じました。
そこで、ここ2週間以内に新しく始められたことは何かないかをお伺いしました。
そうすると、特に思い当たらないということでした。
そこでさらに、ここ一か月以内で何か始めたことがないか?という話をお伺いしてみると、そういえば健康のために豆乳を飲み始めたということでした。
これを聞いた瞬間これはかなり怪しいと思いました。
というのも以前にも豆乳を飲んで体調崩された方が過去におられたのです。
そこで豆乳がこの方に合ってるかどうか肝臓や腎臓のツボの反応でチェックしてみることにしました。
そうすると・・・どうも肝臓に負担がかかるように思います。
そこで、次の漢方相談の日までは、豆乳を止めてもらうようお願いしました。
そして2週間後、患者さんが再び来られた際に様子を伺いすると・・・豆乳を止めて数日でずっと続いていた身体のだるさが消えたそうです。
やっぱりビンゴでした。
ここで言いたいのは、豆乳は身体に悪いということではありません。
豆乳を飲んで体調が良くなる人もいます。
豆乳の中には大豆イソフラボンという、サプリメントになるような、ハッキリとした効能のある成分が高濃度に含まれているのです。
効能のあるものには必ず人によって合う合わないがあるのです。
ただし、豆乳はやはり食品なので薬のように服用してすぐに症状は出てきません。
そして何より身体に良いと信じてはじめているので、それが原因だと気づかないことが多いのです。
効能は別の言い方をすれば作用です。
作用があれば副作用は必ずあるのです。
効能(作用)を期待して何かを始められる場合は、自分の期待していない効能(副作用)もあるかもしれないと心の隅に留めておいてください。