ここでは大人(成人)でなかなか治らないストロフルスの治療について書いています。
ストロフルスとは何か?、完治症例、その原因、予後について、病院での治療、予防についても触れていますので参考にしてください。
このページは広島にある漢方薬局ハーブスの情報ページです。
ストロフルスとは
ストロフルスとは急性痒疹の一種で5歳ぐらいまでの乳幼児に発症しやすい皮膚疾患です。
しかし実際には大人になっても発症する人は一定数おられますし、なってしまうと慢性化することも多く大変です。
ストロフルスの完治症例
20代女性
主訴
皮膚の痒みと発疹、病院で治療を受けるも2年間全く改善しないため来局し相談された
病状の経過
虫に刺さされたのをきっかけにして発疹と痒みが出現、それが2年間続いている。発疹の部位は主に腕と足、少し耳にも出ている。
症状は冬の方がひどくなりやすい。足も手も乾燥した時に特に悪化する。
足に関しては歩き疲れてむくんだ時に特に悪化しやすい。
耳の後ろはただれて時々汁のようなものが出る。
いつ痒くなるかは不明、無意識に掻いている。
病院での検査及び治療
病院でのアレルギー検査
ハウスダスト、スギ、ヒノキ、イネ科の植物、秋の草など強いアレルギー反応アリ
小麦粉、ゴマに軽度のアレルギー反応アリ(ただし、食べ物で悪化するという自覚は本人にはない)
病院での治療
ステロイド外用剤のみ
漢方薬服用前と服用後のストロフルスの改善の変化
肘のストロフルス
来局当時 |
9か月後 |
足のストロフルス
来局当時 |
9か月後 |
ストロフルスの原因
原因ははっきりとはわかっていませんけれども実際には 虫にさされた後に、手足を中心に赤く腫れた丘疹や小さな水疱とそれに伴って強いかゆみを生じさせるため、 虫刺されに伴うアレルギー反応と考えるのが一般的です。
ストロフルスの症状
ストロフルスの症状は主に手足や虫の刺された部位に強いかゆみが生じ赤く腫れてきます。
その大きさは時間とともに大きくそして広がり、米粒ぐらいから大豆ぐらいの大きさの丘疹となったり、蕁麻疹のような丘疹になったりします。
また人によっては水泡を伴うような救心となったりコブ状の結節が生じることもあります。
この丘疹と共に強い痒みを伴うため、皮膚をかきむしってしまいとびひやリンパ節炎などの二次感染を引き起こすこともあります。
ストロフルスの予後(病状の時間的な経過による変化)
多くのストロフルスは数週間程度で治ることが多いのですけれども、中には慢性化して慢性痒疹となり、長い方であれば数年に及ぶこともあります。
ストロフルスの検査診断
ストロフルスの診断は通常症状を見ることで 決められることが多いですが、症状があまりにも激しい場合や改善が見られない時には血液検査によってCRPやアレルギーの因子などを見ることもあります。
ストロフルスの病院での治療
一般的には強めのステロイドの外用剤を用いることが多いです。
またかき壊しに寄ってとびひのような症状が出ている場合には抗生物質や抗菌薬などを概要で用いるか内服するかする場合もあります。
またかゆみに関しては、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤などを内服することもあります。
ストロフルスの予防
虫刺されがきっかけで発症することが多いため虫に刺されないことが重要になります。
そのために虫除けスプレーを用いたり、
虫に刺されないために半袖の服はやめて長袖にしたり スカート短パンをやめて長ズボンにするなどのなどの予防は重要になってきます。
ストロフルスに対する漢方薬と治療
ストロフルスは痒みを伴う皮疹ということで皮膚表面に用いる漢方薬を使っていくのが一般的です。
しかし、慢性化した大人(成人)のストロフルスの場合はこのような一般的な治療では改善しないケースがあります。
私の治療経験ではステロイドや抗アレルギー剤で改善しないストロフルスからの慢性痒疹に関しては、そのほかの原因が複合しているケースがほとんどです。
実際には皮膚のアレルギー反応+虫に刺された際に一緒に雑菌やウイルスの複合感染を起こしているケースが多いのです。
そのため、それぞれに合う漢方薬を用いる必要があります。
雑菌も複数の種類感染していることが多く、そのため、複数の漢方薬を用いて治療する必要があります。
感覚としては玉ねぎの皮を剥くような治療になることもありますが、メインの問題を取り除くと、皮膚は急激にきれいになってきます。
これとアレルギーという激しい免疫反応を調整する漢方薬が必要になります。
漢方でアレルギーを治療するのは薬の強さではありません。
その方の体質に合った漢方薬を飲まなければ効かないのです。
それは例えるとカギと鍵穴の関係なのです。
それらの薬をそれぞれ合わせていくには相当の技術と知識が必要になります。
もし、大人(成人)の方で少し腰を据えて慢性化したストロフルスの治療を希望される場合は直接お電話でご相談いただければと思います。
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