HPを見て患者さんが来られました。

ご相談内容は排卵痛と生理痛です。

20代の頃から子宮内膜症があり、一時はピルを服用していた時期もあるそうですが、ずっとは続けなかったそうです。

その事もあり、今から約4年前に片方の卵巣のチョコレート嚢胞を全摘出したそうです。

それ以外にも子宮腺筋症もあるということでした。

その影響もあってか、生理痛は重く、痛み止めが少なくとも3日必ず必要なのだそうです。

生理はレバー状のものが多くあり、そして生理自体の量も多く、生理の日数も7~8日と長いのです。

この生理の影響で貧血もあるということでした。

漢方治療イメージ

また婦人科のクリニックで子宮を診てもらったところ、子宮が肥大しているということでした。

また、ここ数か月は生理の前に出血と痛みが出たり、生理が始まって4日目あたりからすでに排卵痛が始まるようになったそうです。

それらも含めてご相談に来られたのです。

そこでさらに、東洋医学的な問診やそれ以外の東洋医学的なチェックなどを行いました。

舌の状態をみると間違いなく瘀血(おけつ→血流障害)がありました。

また、子宮内膜症で子宮腺筋症もあり、片側全摘出しなければならないほどのチョコレート嚢胞があったということは間違いなく卵巣から、卵管、子宮周辺にかけて癒着があるのは明らかでした。

そのため、お腹の痛みの部位を具体的に指でさし示してもらって、どこがどのタイミングでどんな感じで痛くなるのかも教えてもらいました。

そうすると生理が始まってからまもなく痛くなる部分というのは摘出した卵巣側の感想付近から卵管周辺を経てお腹の真ん中付近まで広い範囲で痛みが出るようです。

体質改善イメージ

多分基本は排卵痛なのかもしれませんが、思った以上に広い範囲にわたって癒着しているのかもしれません。

そこで、排卵痛には癒着に用いる漢方薬を使ってみることにしました。

そして次に生理痛ですが、生理の量や痛みの度合い、症状、舌の状態などから、瘀血(血流障害)が関係しているように思われました。

さらに東洋医学的なチェックを行い、やはり瘀血に用いる漢方薬で良い気がしたので、それらの2つの漢方薬を服用していただくことにしました。

それから大体、1~2週間間隔でご相談に来ていただきました。

1週間後に来られた際には生理になり初日に痛み止めを1錠服用されたそうですが、それ以降は服用しなくても大丈夫だそうです。

それと通常であれば生理4日目から来るおそらく排卵痛と思われる痛みはまだ来ていないということでした。

次の1週間後に来られた際には、下腹部に痛い時もあったそうですが、痛み止めを飲む程でなかったそうです。

このように1~2週間間隔で来られる度に少しずつ痛みは改善して、全く痛くない訳ではないですが、漢方薬を服用してから約3か月でほぼ生理痛、排卵痛?共に痛みはコントロールできるようになってきました。

良かったです。

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