以前、不妊治療で相談に来られていた患者さんが別件でご相談に来られました。

ご相談内容は耳管閉塞症(耳のつまり)です。

もう少し具体的に書くと、右耳が詰まった感じなのだそうです。

この症状実は10年くらい前からあったそうですが、最近はそれほどひどくはなかったそうです。

ところが、先週風邪を引いてから再び悪化したそうです。

その時にはめまいと耳の中が痛い、耳の音が響く、耳の詰まりの症状だったそうですが、現在はめまいの症状は無くなったそうです。

耳管閉塞症(耳のつまり)は漢方的には耳管の調節障害が原因で起こることが多いので、自律神経を整えるような漢方薬を用いることが多いのですが、この患者さんにもそれが当てはまるのか?を知る必要があります。

そのため、この症状が出るようになったきっかけなどをさらに追加でお伺いしました。

そうすると、この症状が出はじめた10年前はバイトで手元にある情報をパソコンに入力する作業をしていたそうです。

その際、その際、情報の性質上何度も、パソコンを見ては机の情報を確認するという作業を繰り返さなければならなかったそうです。

つまり、延々と頭を縦に振る動作を繰り返す事になったということなのです。

その作業を長時間繰り返していく中で、徐々に目の焦点が合わなくなって、それと同時に右耳の詰まりが出てきたそうなのです。

漢方治療イメージ

その時にはすぐに耳鼻科に行って診てもらったそうですが、完全には良くならなかったそうです。

その後もストレスが溜まったり、身体が疲れても症状がひどくなるとのことでした。

また何年か前にはめまいを起こしたり、低音型の難聴と病院で言われたこともあるそうですが、結局は治りきることは無く、疲れやストレスが軽減すると症状が落ち着く感じだそうです。

これらのお話の内容から、今回の耳管閉塞症(耳のつまり)やはりストレスや自律神経に関係しそうだなと思いました。

そのため、ここら辺の漢方薬の中からこの患者さんに最適な漢方薬をチョイスするために、さらに漢方的な体質を見極めるため、改めて漢方的な質問を色々しました。

そして、この漢方薬が良いのではないか?と思えるものを数種類服用していただくことにしました。

そして、約10日後来られた際に様子をお伺いすると・・・

耳の詰まりは随分軽減されたそうです。

どのくらい症状が軽減したのか、わかりやすくするため、数字で例えてもらうことにしました。

最初の書状を10とするなら、今の症状がどれくらいか?ということです。

そうすると大体10だったのが今は2くらいだそうです。

思った以上に良くなっていました。

ただ、まだ症状ははっきりとあるとのことでした。

そのため同じ漢方薬をさらに2週間服用していただくことにしました。

そして2週間後来られた際に様子をおうかがいすると・・・

悪化はしていないそうですが最初を10とするなら現在は1~2だそうです。

最初の改善からすれば改善スピードは鈍っていますが、悪化はしていないという事なので、少なくともこの症状の改善はプラシーボ (偽薬効果)ではないという事です。

とにかく、10年患っていた症状なので、完全に症状が取れるにはもう少し時間がかかるかもしれませんが、服用して1か月経過していない段階でかなり改善しているので悪くはないと思います。