頭鳴りの患者さんの症状
この間、頭鳴りの患者さんが来られました
この方は以前ウチの薬局で自律神経の治療されていた患者さんのお母さんです。
そして以前には息子さんの原因不明の微熱と多汗症の治療を行っていました。
その原因不明の微熱と多汗症も結局は自律神経の問題でした。
そのため自律神経を整えるような漢方薬でかなり改善したのです。
そしてこの患者さんが来られた時に、お話を伺いすると、まず最初に思ったのがやっぱり自律神経の問題じゃないのかな?という事でした。
それと最初は耳鳴りという風に言われたのですけれども具体的に症状聞くと右の耳とか左の耳とかというよりも音が頭全体に響いてるような感じという風に言われたのです。
そしてそれが夜になると、その音が非常に大きくなって、全く一睡もできなくなるのだそうです。
そしてその症状が、もうここ一週間ぐらい続いてるそうなのです。
そこで我慢できなくなって娘さんに相談したらハーブスに行ってきなさいと言われ、来られたのです。
どうもこの話しの感じからこの方の言われるものは耳鳴りでなくて頭鳴りであると考えられるのです。
頭鳴りは、頭の中や頭の周辺で音が鳴っているように感じる症状で、頭鳴(ずめい)や頭鳴症(ずめいしょう)とも呼ばれています。
頭鳴りがあまりに長く続くと不眠や食欲不振などに陥ることもあります。
頭鳴りの原因とは?
頭鳴りを起こす原因というのは本当のところははっきりとはわかっていません。
一般的に言われている原因としては、耳の問題と脳の問題です。
耳の問題とは耳管が炎症を起こしてしまうことによる原因、
他には何らかの原因で大脳の側頭葉が障害されてしまって起こるもの、それ以外に脳を栄養する血管の血流障害などが考えられています。
しかし私は個人的には 自分の治療経験から、これらの原因は違うのではないかと思っています。
私が過去に頭鳴りを見た時にこれが原因じゃないかと思ったのは、
たくさんの薬を飲むことによる薬の相互作用
あともう一つは脳硬膜の緊張によって起きているのではないか?
この2つです。
脳硬膜の緊張、脳の内側の膜がピンと張って反響するようなイメージです。
そのためオステオパシーの高度なテクニックである頭蓋仙骨療法に精通した人であればきっと頭鳴りは治せるのでないかと思っています。
ただ現在では私はもうこの頭蓋仙骨療法を行っていないので漢方で治療することにしました。
漢方薬での治療内容
基本的な考え方は頭の内側が緊張しているという感じですので、その緊張を取り除くような漢方薬を用いれば良いのではないかと考えました。
漢方薬で頭の緊張に用いる漢方薬というのは何系統かあります。
割とポピュラーなな考え方としては自律神経を調整することで緊張取り除くようなものを用いる方法です。
他にも何系統かあるのですけれども私が、実際この方に用いたのは天然のカルシウム系統を使った漢方薬でした。
この漢方薬、正直糸練功でチェックした時には完璧ではないなと思いました。
しかしたぶんそこそこ効くだろうとは思っていました。
そこで薬の微調整も兼ねて一週間後に来ていただくことにしました。
漢方治療開始から1週間後
そして一週間後来られた時に、この方に「体調はどうですか?」とお伺いしたのです。
すると・・・「あれから耳鳴りはピタッとなくなりました」と言われたのです。
?正直にわかには信じられない話でした。
多少は効くだろうと思っていましたけれども、完全に消えるようなレベルとはとてもえなかったのです。
でも実際、患者さんは非常に苦痛で我慢できないレベルだから来られたわけですし、実際に一週間飲んで、症状が全くないと言われていて、それに関してとても嘘をついているよう思いませんでした。
しかしプラシーボによる 症状の改善の可能性もあるので、もう2週間同じ薬で様子を見てもらうことにしました。
そして2週間後に再び来られた時に同じように頭鳴りに関してお伺いしたのですけれども、やはり漢方を飲み始めてから全く出ていないとのことでした。
そこでとりあえず、完治した?として薬をなしにして様子を見ることにしました。
その後、息子さんを連れて定期的に来られているのですけれども、あれ以来頭鳴りはしてないそうです。
正直私にもなぜそんなに完全に治ってしまったのか全くわからないです。
でもきっとこれは漢方の効果だけではなかったのだと思います。
この方はもともとの頭鳴りの原因がメンタル的な要素が非常に強かったのではないかと思うのです。
それが漢方を飲むという行為によって、漢方を飲むのだから自分は治るという風に自分に暗示をかけた結果起きたことなのではないかと思うのです。
まあ、どちらにしろ、辛くて夜も眠れないほどのひどい症状が無くなったのは良かったです。