夜尿症の漢方治療を受けられた親御さんの体験談

なかなか外れなかったオムツが、幼稚園入園後にあっという間に外れて喜んでいたのですが、小学校に入学後おねしょをするようになりました。

転勤族で、引越しが多く、以後転校の度に夜尿は増えていきました。

今は小学校低学年から宿泊での校外学習がある学校も多いので、なんとか治療をと思い、小学校3年時に病院を受診し、アラーム療法や内服での治療を行いました。

1年ぐらい続けて家にはほぼなくなったので、治療を終了しましたが、その後、転校があると再発。

小学校高学年になってもほぼ毎日ひどい時は10日ぐらい連続することもあったし、一晩に複数回だったり、尿量も多かったです。

体調崩すとさらに増え、これが治る日が来るのかと不安でした。

再度病院を受診し、アラーム療法と内服療法を行いました。

寝る前に飲む水分量に気をつけるように指導もありましたが、息子については、それで量や回数が減るということはあまりないようでした。

内服も同じくで、飲まないよりは良いのかもしれない・・・という感じ。

アラーム療法はアラームが鳴っても本人は全く目が覚めず、家族の方が起こされるだけで、周囲が疲弊していくばかりでした。

回数量ともに 多少は減りましたが、良くなったり元に戻ったりでした。

中学生になると、合宿や修学旅行など何泊もするようになりますから、藁をも掴む思いで漢方薬局ハーブスさんへ相談しました。
既に中学2年生の夏でした。

漢方薬には馴染みがなく、子供に内服させることに不安がなかったわけではありませんが、詳しく説明していただいて内服を始めました。

数週間ごとに診察、状態に応じて薬の量や種類を変えていただきました。

息子はもともと苦い薬や飲みにくい薬も割と平気で飲む方なのであまり苦労せずに内服することはできましたが、それでも飲みづらい種類もありました。

夜尿はいくらか減っていきましたが、一進一退、到底治癒が見える状態ではありませんでした。

時間のかかることだと気長に内服を続け、中学3年の冬頃からでしょうか、目に見えてや尿の回数が減ってきました。

その後、月に数回になり、月に1回になり、高校1年の夏、ようやく「もう大丈夫そうですね」と言っていただけるとこまで来ました。

完全に治る日が来るのか、ずっと薬を飲み続けなければならないのではないかと、子供が小さい時からずっと心配してきましたが、本当に安堵しました。

本人もほっとしたようです。

あまりに長い間夜尿が続き、それが当たり前のような感覚で、これはもう仕方ないんだ・・・というような気持ちにもなっていたようですが、「おねしょって治るものなんだね」と感慨深げに話していました。

2年以上もの間お世話になりましたが、その間、いつも穏やかに接していただき、息子も心穏やかに治療を続けることができました。

夜尿のことだけでなく、ちょっとした体調の変化などの相談にものっていただいたりして、大変ありがたかったです。

また何かありましたら相談させていただきたいと思います。

ありがとうございました。

漢方薬局ハーブスからのコメント

この患者さんは来られた時は中学生で1か月でおねしょが出ないのが1日~2日で、あとの28~29日はおねしょが出るという状況からのスタートでした。

漢方を飲み始めて1か月のうちの半分くらいまでにはすぐに改善しましたが、それ以降は一進一退が続きました。

基本的に体力のない虚弱さが夜尿症に関係していたようで、疲れるとすぐ夜尿症が悪化しました。

そのため、その都度元気にする漢方薬の種類や組み合わせを身体の状態にあわせ、調整していきました。

夜尿症は病院では膀胱の問題と考えますが、漢方では患者さん自身の身体全体の問題が弱い部分(夜尿症の患者さんの場合は膀胱にでてくる)に出てきているという捉え方をします。

そのため、この患者さんの場合は体力が出てこないと夜尿症も治らないだろうと思っていました。

実際、この患者さんの体力をあげる漢方薬をいろいろ試行錯誤し、最終的に大きく改善したのは、古典の文献には書かれていない漢方薬の組み合わせでした。

私もこの患者さんを通して多くのことを学びました。

私の治療経験で夜尿症の治療期間というのは1年くらいの方が多いのですが、この患者さんは最長だったです。

よく2年辛抱されて治療を続けられたと思います。

本当に良かったです。

ホッとしました。

 

漢方治療イメージ

この夜尿症患者さんに用いた漢方薬と薬代と治療期間

夜尿症に用いた漢方薬

補中益気湯系統

十全大補湯系統

その他の人參製剤

六味地黄丸系統

 

1か月分のお薬代の目安

15000円前後

夜尿症の治療期間

約2年

 

※さらに夜尿症に関して詳しく知りたい方は漢方薬局ハーブスの夜尿症のHPを参照してください。