昔、私の薬局に通っていた患者さんから聞いたということで、腰痛の治療はできますか?というお問い合わせがありました。

よくよく話を伺うと、以前私がやっていた整体治療に来られていた方で、その人は腰痛の治療して1回2回ですぐに良くなったそうです。

現在は整体の治療を行っていないですし、仮に整体やっていたとしても、腰痛の種類や原因によって簡単に治るものもあればそうでないものもあります。

そこでとりあえず、今は整体の治療を行っていないので、「整体ほどの即効性はないですよ」ってお話をして、それでもよければということで来ていただくことにしました。

腰痛に関して話をお伺いすると、仕事上、車の運転する時間が非常に長く、座った姿勢が長いということです。

腰痛そのものは、もう10年以上前から患っていて、坐骨神経痛に関しては2~3年前から症状として出てきているそうです。

また、この患者さんは病気のデパートのような方で、これ以外にも高脂血症や糖尿病、高血圧などの生活習慣病があり、10年以上前に脳梗塞を患ってもいるそうなのです。

幸いなことに、脳梗塞の後遺症などは残っておらず、見た目はとても元気そうに見えます。

さて、肝心の腰痛なのですけれども、痛む場所は腰の真ん中のあたりで、症状としては車の運転のように、同じ姿勢で長時間座っていると痛くなったりするそうです。

痛みの質としては鈍痛でお風呂に入ったり、ももひきを履いたりすると楽なそうです。

また前立腺肥大ではないそうですが、夜中に3回はトイレに行くそうです。

これらの話を総合すると可能性としては血流or老化に伴う冷えが原因で起きている腰痛のように感じました。

そこで、腰痛のツボを用いて、気功によるチェックを行ってみると、老化に伴う腰痛の可能性の方が高い気がしました。

漢方治療イメージ

そのため、老化を防止する作用と体を温める作用のある漢方薬を出して様子をみることにしました。

そして患者さんにも、この腰痛は老化が大きな原因の一つなので急には良くならないと思いますという話をして、とりあえず初めてなので2週間分ほど漢方薬を渡しました。

それから2週間後、来られた際に、お話を伺いすると、 痛みの場所も少し変わって、なおかつ痛みも減ってきているそうです。

トイレの回数に関してはどうですか?と伺いしたところ、夜中に3回行く回数は変わらないそうなのですが、今までだとトイレに行った後になかなか寝付けなかったそうなのですけれども、トイレに行った後でもすぐに眠るようになったそうです。

お話をお伺いする限り、全体としては改善傾向です。

そのため、今回は薬が合っていると思ったので同じお薬をお出しして、4週間後にまた来ていただくことにしました。