HPをみて患者さんが来られました。

この方、7~8年前から、毎日続く頭痛に悩まされているそうです。

もう少し詳しくお話をお伺いすると、痛みの部位は左の鼻の奥あたり~左の後頭部にかけてのかなり広い領域で、痛みの部位は移動せず、固定的で、痛みの質としてはズキズキする痛みだそうです。

そして痛みは朝が強いそうです。

痛みの強弱にはややバラツキがあるみたいですが、頭が痛くて朝起きることが多いそうです。

そして、起き上がってしばらくすると徐々に、徐々に痛みが引いてゆくのだそうです。

寒いと悪化し、寒い季節でも悪化しやすいとのとこでした。

頭痛になった心当たりをお伺いすると、もともと頭痛もちだったそうなのですが、徐々にひどくなっていったそうです。

そして、蓄膿ももともとあり、それが主に左側なのだそうです。

それで、過去に頭痛外来や耳鼻科で治療を受けたそうですが、頭痛は改善しなかったそうです。

蓄膿は耳鼻科に通って改善したそうですが、頭痛は改善しなかったそうです。

蓄膿は改善したといってもまだあり、鼻うがいを続けているそうです。

頭痛改善イメージ

この患者さん的には蓄膿と頭痛は関係しているのではないか?とうっすら思っているようですが、蓄膿の治療をして蓄膿がある程度改善したのに頭痛が改善しなかったため、本当に関係しているのか分からないかんじでした。

私もこれらの話を聞く限り、蓄膿と頭痛は関係しているように思われました。

恐らく、蓄膿はまだ鼻の奥に残っていて治しきれていないのが原因なのではないか?と感じました。

そこで、さらに東洋医学的な問診や舌診、東洋医学的なツボの反応をチェックしてみました。そうすると、やはり、頭痛の部位と蓄膿の反応の部位が一致していました。

つまり、蓄膿が頭痛の原因という結論になったのです。

そこで、この蓄膿を改善させる漢方薬を探しました。

この患者さんはもともと虚弱で疲れやすい体質があって、それが原因で免疫力が低下して、細菌などを完全に殺しきれず、蓄膿になっているのだと思いました。

そのため、元気にして、蓄膿を改善させる漢方薬に、痛みを改善する漢方薬を併用することにしました。

それで2週間様子をみていただくことにしました。

そして、2週間後に来られた際に様子を伺いすると・・・良さそうな気もするが、家族に風邪をうつされて、鼻の状態が悪くなってはっきりとはわからないということでした。

ただ、風邪を引くまでは頻回に飲んでいた頭痛薬を飲まなくてすんでいたということで、少し良かっただろうということとで、同じ漢方薬でさらに2週間様子をみていただくことにしました。

そしてさらに2週間後来られた際に様子をお伺いすると、最初の1週間は調子が良かったが、後半の1週間ははっきりしない感じでした。

そこで再度漢方薬をチェックすると、どうももう少し漢方薬を追加する必要を感じました。

最初お話を聞いた感じでは、漢方の抗菌薬に相当するようなものが必要なのではないか?と思ったのですが、東洋医学的なツボの反応でチェックしてみると排膿させるような漢方薬を追加した方が良さそうに感じました。

そのため、今までの漢方薬にさらに排膿作用のある漢方薬を追加し併用していただくことにしました。

それでまた2週間服用していただいて様子をみることにしました。

そして、2週間後来られた際に様子をお伺いすると・・・

最近は頭痛薬を飲まなくても良い日がかなり出てきたそうです。

そして、朝、頭が痛くて目が覚めることは無くなったそうです。

そして、鼻汁も黄色くドロドロしたものから透明なものに変わってきており、なおかつ量も減ってきているそうです。

漢方薬を始めて約1か月半ですが、かなり改善してきました。

ご本人様も喜んでおられました。

とりあえず、順調で良かったです。