約1年前くらいまで不妊治療で通われていて、妊娠、出産された患者さんからTELがありました。
出産したあと不調が続くのでみてほしいとのことでした。
そして、実際来られて様子をお伺いすると、出産後からかなり調子が悪いとのこと。
具体的な症状をお伺いすると、胃(みぞおち付近)が硬くなって苦しい、途中で何度も起きる、からだがすごくだるい、気力がない等々の症状があるとのことでした。
この中の、何度も起きたりするのは赤ちゃんの授乳でいたしかたない部分があるのではないか?と思ったのですがもう少し詳しくお話を伺うと、もう2~3時間間隔で授乳する時期は過ぎていて、赤ちゃんは途中で夜泣きとかしないそうなのです。
そのため、本来なら5時間くらいは連続で寝れるはずなのに、何度も起きてしまうのだそうです。
それで疲れが取れず、どうも悪循環を起こしているみたいでした。
もともとこの患者さん、不妊治療をしていた頃も疲れやすく、みぞおち付近が硬くなりやすかったのです。
みぞおちが硬くなる原因としてはストレスが引き金になる方が多いのですが、この患者さんは疲れが溜まってくるとみぞおちが硬くなりやすかったのです。
そのため、この患者さんの場合、不妊治療もみぞおちの硬さをとる治療も同じ身体を元気にする漢方薬だったのです。
出産、育児は共にとてつもなく大量のエネルギーが必要です。
そのため、産後の不調も同じエネルギー不足による体力低下が原因ではないか?と思いました。
そして、産後の不調(産後の肥立ち:さんごのひだち)は私の経験から言えば、出産前に服用されていた不妊治療のための漢方薬で改善することが多いのです。(不妊治療の漢方薬が合っていたらの話ですが)
そこで、この患者さんに過去に使ったことのある不妊治療の漢方薬の中から合うものがないかチェックしてみることにしました。
そうすると・・・
やはりありました。
思った通り元気する漢方薬でした。
その漢方薬をとりあえず2週間服用していただくことにしました。
そして2週間後来られた際に様子をお伺いすると・・・
胃(みぞおち)の硬さは無くなったそうです。
だるさも改善しているそうです。
ただ、まだ途中で起きてしまうことと、気力は戻っていないそうです。
でも、服用されて2週間である程度改善されていますし、再度、東洋医学的なチェックもおこなって、まだこの漢方薬で合っていると思われたので、同じ漢方薬でまた2週間様子を見てもらうことにしました。