3~4年前に私の薬局で不妊治療されて、一人お子さんを授かり、二人目を希望されている方からまた漢方薬を出してほしいと連絡がありました。

そこで、ご予約いただいて、当日来てもらって現在通われている病院のお話しを伺い、そして東洋医学的なチェックを行いました。

現在、クリニックでタイミングを見てもらっているそうですが、なかなか妊娠されないためご相談に来られたという事でした。

そして、今通われているクリニックは不妊専門ではないそうですが、人工授精までは可能だということでした。

不妊検査に関しては大体受けたそうですが、特に問題は無かったそうです。

ただ、二人目不妊の大きな原因の一つになりえる、高プロラクチン血症に関しては調べていないということでした。

高プロラクチン血症とはその名前の通り、プロラクチンというホルモンが正常値よりも高い状態を示すものです。

プロラクチンとは乳汁分泌ホルモンのことで、妊娠後が上昇し、出産後に母乳の分泌を促すホルモンです。

そして、赤ちゃんが母乳を吸う事が刺激になり、プロラクチンの分泌は促されます。

このプロラクチン(乳汁分泌ホルモン)が過剰にあると何が問題になるのか?

このプロラクチン(乳汁分泌ホルモン)が過剰にある授乳中は基本的に生理は来ません。

プロラクチン(乳汁分泌ホルモン)には生理を止める働きがあるのです。

もう少し言えば、プロラクチン(乳汁分泌ホルモン)には、生理を促すホルモンの働きを抑えるという事なのです。

卵胞を育て、内膜を厚くし、排卵するという一連の流れがあって生理は起こるわけですから、プロラクチン(乳汁分泌ホルモン)の値が正常値より高ければ、卵胞を育て、内膜を厚くし、排卵するという一連の流れが阻害される訳です。

そのため、妊娠し辛くなるのです。

説明が長くなりましたので、話をもとに戻します。

この患者さんは二人目不妊なので、母乳でお子さんを育てている分、妊娠していない患者さんよりもプロラクチン(乳汁分泌ホルモン)を分泌している可能性が高いのです。

さらに、この患者さんは一人目不妊の際に高プロラクチン(乳汁分泌ホルモン)血症で病院でお薬を出されていて飲まれていたのです。

ただし、お子さんは3歳くらいで母乳で育てていたのは1年という事なので、断乳してから約2年が経過しているので、プロラクチン(乳汁分泌ホルモン)は高くない可能性もあります。

さらに、基礎体温を見せてもらうと、高プロラクチン(乳汁分泌ホルモン)血症の基礎体温の特徴的な形ではなく、ほぼ正常な形をしていました。

二人目不妊漢方治療イメージ

一人目不妊の際には基礎体温は高プロラクチン(乳汁分泌ホルモン)血症の患者さんの特徴がありました。

それらのことを考え合わせると、この患者さんには不妊症は無いかもしれないと思いましたが、さらに東洋医学的なチェックを行ったところ、やはり、東洋医学的にみて今回は不妊症があるようには感じませんでした。

出産がきっかけで身体の体質が変わる患者さんが一定数おられるのです。

そのため、病院で一応、高プロラクチン(乳汁分泌ホルモン)血症の検査をして、問題があるようであれば、病院で薬を出してもらい、漢方薬は出さずに様子をみてもらう事にしました。

こういうこともたまにはあります。