一人目の不妊治療で来られていたご夫婦が無事妊娠、出産されました。
そして二人目を希望され、ご夫婦で漢方相談に再び来られたのです。
この一人目の不妊治療の際、奥様には漢方的な不妊の問題はないため、漢方薬は特に出しませんでした。
ご主人の方だけ、疲れやすさや貧血になりやすいなどが男性不妊の原因と重なっていたため、この体質に関して、体質改善の目的で漢方薬を飲んでいただきました。
そして、ご主人は奥様が妊娠された後も、漢方薬を服用すると調子が良いということで、漢方薬の服用を継続されたのです。
その後、半年近く続けれて、どちらかといえばずっと継続を希望されていたのですが、十分に体質改善されて、むしろ、これ以上漢方薬を服用されると、弊害がでそうな気がしたので、ご主人の方も漢方治療を終了したのです。
そして、それから約1年後の漢方相談でした。
再度、奥様に漢方的な不妊が無いかチェックすると、やはり漢方的な不妊の原因は特にありませんでした。
そのため、今回も漢方薬は特に出しませんでした。
ご主人に関しても、再度チェックすると・・・
今回はご主人にも漢方的な男性不妊の原因は見当たりませんでした。
そのため、今回はお二人とも漢方薬はお出ししませんでした。
漢方で体質改善という言葉をよく耳にすると思いますが、体質改善とは漢方薬を服用しなくて(止めても)も良い状態がずっとキープされる状態を指す言葉です。
本来、本当に体質改善できれば、そんなに簡単に体質が戻ることはありません。
ただし、加齢(老化)に伴って今までと体つきが変わってくるとか、精神的に耐えられないほどのものすごいストレスがかかってメンタルに支障をきたす場合等今までと違い、状況によって新しく漢方的な病気の原因を生じることはもちろんあります。
しかし、それはもともとの体質とは別の話です。
もともとの体質に関して言えば、本当に体質改善されているならそれは持続するものです。
つまり、漢方薬は必要なくなるはずなのです。
それが体質改善されたという証(あかし)なのです。
この体質改善についてよくわかっておられない方が漢方相談に来られる方にも案外多いのでこの機会に触れておこうと思いました。
ぜひ、知っておいてください。